脳回路と駆動物質
46365 『脳は判断する雰囲気を先につくる』・・・脳回路の全体性
 
本田真吾 HP ( 46 香川 建築家 ) 02/12/25 AM01 【印刷用へ
部分的な神経細胞とシナプスのモデルに囚われている限り、事実は解明できないのではないかという見解で先の投稿をしました。しかし、脳細胞とシナプスの活動は厳然と存在します。そこで次の仮説は、その活動を包摂するより上位の統合システムの下で、今まで言われてきた部分的論理(脳細胞とシナプスの反応)が成立しているのではないかと言うものです。

興味深い実験としては、大脳皮質の細胞にセロトニンを加える。その時に殆ど反応はなかった。次に、別の神経伝達物質NDMAを加えると小さな反応を起こした。そして最後に、セロトニンを加え、それがまだ残っている段階で、NDMAを加えた。そうすると、大きな活動電位が生まれた、というものです。

これは、従来の神経伝達物質はシナプス間の連絡役という単純な論理では説明がつきません。おそらく、セロトニンがNDMAの反応を促進するように、脳細胞の環境を調整したのではないかと思います。このよう反応をモデュレーションと呼んでいるそうです。

ここから類推すると、ある神経ネットワークが作動するためには、先にネットワーク全体にホルモンの様な調整物質(例えばセロトニン)が放出される。そして、その範囲内でのシナプス活動が活発になる。もうひとつは、放出してから残留している時間内に限りシナプス活動が活発になるといえるのではないかと思います。

これは、調整物質が脳内の空間的、時間的な反応調整を先にしていることになります。擬人的に言えば活動の雰囲気をつくっているとも言えるのではないかと思います。そして恐らく、このような物質は何種類もあり、状況に応じて重なり合って、その濃度によって最終的な判断の基調が決定されているのではないかとも思います。


 
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