生命原理・自然の摂理
351281 驚くべき母乳の役割
 
北村浩司 ( 壮年 広報 ) 19/11/22 AM10 【印刷用へ
母乳は単なる栄養物ではない。鳥類等の子育てが孵化後はエサを噛み潰すことで、未発達な消化器系を補助しているのに対して、母乳には栄養分以外の役割がある。
具体的には母乳には次のような成分が含まれている。

以下「medelaリンク」より抜粋
@数百万の生細胞。生細胞には免疫を高める白血球だけでなく、臓器の発達と治癒を促す幹細胞も含まれている。
A1,000種類以上のタンパク質。これらは赤ん坊の成長と発達を助け、免疫系を活性化させ、脳内のニューロンを発達させて保護する。
B40種類以上の酵素。これらは鉄分吸収を助けるだけでなく、赤ちゃんの消化器系と免疫系のサポートもする。
C多様なホルモン(=駆動物質)
D免疫グロブリン。抗体には5つの基本タイプがあり、それらがすべて含まれている。
E1,400種類以上のマイクロRNA。これらは遺伝子発現を調整するだけでなく、疾患の進行を予防または止めるのを助ける。
これらの成分の含有率は生後の経過時期によって異なっている


これらは免疫系と遺伝子の発現系に大別される。胎内保育を行う哺乳類の胎児は、母親の免疫系に守られており、かつ母親の胎内にいる際には、免疫系の発達は逆に母親を免疫攻撃してしまう。そのために産み落とした後、リンパ球や、母親の獲得免疫、さらには処々の免疫系を生後に発達させる必要があったからだと思われる。
加えて哺乳類とりわけ人類は未成熟状態で産まれる。具体的には様々な運動機能を産後に完成させてゆく。とりわけ脳(脳内ネットワーク)は専ら生後に発育する。遺伝子発現のカギを握る駆動物質やマイクロRNAが母乳によって与えられるということは、哺乳類は爬虫類や鳥類と異なり、敢えて未成熟状態で乳児を生み出し生後に完成させるという戦略を取ったと思われる。とりわけ脳は、「外圧⇒どうする」を探索する機能である。その意味で弱者であった哺乳類(とりわけ人類は)先天的な本能回路だけではなく、外圧状況に適応させるべく生後に完成させる戦略を取ったということなのだろう。
さらに駆動物質の母親による付与は、母親の精神状態が乳児に大いに影響する可能性を暗示している。その意味でも注目すべき事実であろう。
 
 
 
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