生命原理・自然の摂理
292320 クオラムセンシング(菌体密度感知)による微生物間の縄張闘争・・・細菌集団としての適応戦略
 
本田真吾 HP ( 壮年 建築家 ) 14/07/13 AM00 【印刷用へ
細菌の群集は、細菌が山ほど集まっているだけのものではなく、微生物群の中で細胞同士がメッセージを伝えるシステムがある。そこでは、同類の細胞や無関係の細胞が互いに反応しあって、行動を変えて行く。

これは、クオラムセンシング(菌体密度感知)と呼ばれ、細胞がアミノ酸に似た信号分子を分泌し、それが届く1マイクロメートル程度の範囲にある隣の細胞の表面にある受容体たんぱく質で感知され、他の細胞が近づきすぎたと認識する。

そうすると、異なる種類の細菌群集が、それぞれ独自の方法で行動を変えて行く。例えば、遊走して密度の低い場所に移動するもの、物質の表面にしがみつくもの、池の水面を覆い尽くして、池全体の生態系をコントロールするものなど、多種多様な適応方法をとっている。

具体的事例として、遊走性の細菌のプロテウス族は、群の密度が高くなると自動調整を行う。培地内で繁殖が始まると、群体密度が高くなり栄養が不足する。そうすると、成長を止めるのではなく、増殖方法の変更を行う。

まずは、円形コロニーの一番外側の細胞の長さが10〜20倍になり鞭毛が生えてくる。そして、それらの細胞が、10個程度のチームを作り、細胞一個の時の50倍くらいの速さで外側に移動する。コロニー本体からある程度はなれると、移動をやめて増殖を始める。

そしてまた密度が上がると、移動を始める。この繰り返して、コロニーは世代ごとのきれいな同心円を作りながら増えていく。また、別のコロニーと接近すると抗菌性物質を互いに出し、縄張り闘争を行う。その結果、いくつもの同心円が接する部分で増殖はとまる。

このように、外圧条件によって、移動に特化した細菌が出現し、移動が完了するともとの細胞に戻るという戦略をとっている。これは、細菌においても集団の中で、固体の機能分化が発生し、秩序だった行動をとるという、高度な生態を有していることを示している。
 
 
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294413 微生物は、異種・同種の共生により進化してきた・・・多細胞生物につながる適応戦略 本田真吾 14/08/25 PM07

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