東北大震災で日本列島周辺の重力が変動していることが人工衛星の観測で測定されました。「重力とは何か」を解明する一つの鍵となる、非常に興味深い現象なので紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リンク(2013年12月 4日 12:30 )より
日本の地震で地球の重力が変動していたことが判明。着水したGOCE衛星のデータで、2011年の東北太平洋沖地震で破壊されたのは人工物だけではなかったようです。
先月11日、大西洋に落下したESA(欧州宇宙機関)の重力分布観測衛星「GOCE(ゴーチェ)」から恐るべき観測データが出てきました。日本の地震で地球の重力が大幅に変わっていたのです。
2009年に打ち上げられたGOCEは、磁場分布図作成の精度では他を凌駕する衛星です。理科で習ったように、我々は地球の重力に常に引っ張られてるわけですが、地殻内の物質は均質ではないため重力分布にはばらつきがあります。このばらつきを観測し詳細な重力分布図(geoid:ジオイド)を作るのがGOCEのミッションでした。
しかしまさか重力が時々刻々変わっていく様子をリアルタムで観測することになろうとは、研究者たちも予想していませんでした。
2011年、観測記録史上5番目の巨大地震が日本を襲い、地表の数キロメートル下の岩石層が移動し、海底の形状が変わり、日本近海の重力による引力が変動。その揺れはあまりにもパワフルだったため、GOCE衛星の計器に地殻運動で生じる音が音波として記録されたほどでした。
一番上の図(*リンク先を参照して下さい)をご覧ください。地震の1年前の重力分布図(下)では比較的均質な重力場だったのに、地震後は震源地(黄と白のビーチボール)周辺で重力による引力が減った地域(青)と増えた地域(黄)が生まれているのがわかります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
記事にある「地表の数キロメートル下の岩石層が移動し、海底の形状が変わり、日本近海の重力による引力が変動。」は、「質量大→岩石層→重力が大に変動→岩石層が移動した」という展開だと思いますが、岩石層が何キロも移動するというようなことはありえず、あまりにも固定観念に囚われた考え方ではないでしょうか。
「何が移動したのか?」で考えられるのは、マグマです。しかし、マグマの比重は、岩石より小さいはず。
考えるべきは、「岩石よりも比重の小さいマグマが、何故、重力を増加する方向に働いているのか。そのメカニズムは?」だと思います。
後述、そのメカニズム(仮説)をご紹介したいと思いますので、お楽しみに! |
|