実現論を塗り重ねてゆく
253336 中国交易史4 (隋・唐)イスラム商人の活躍で、循環交易路が誕生
 
小暮 勇午 ( 33 路上人 ) 11/06/21 PM03 【印刷用へ
■隋→唐(6世紀末〜10世紀初)
400年間の戦乱を制したのは、遊牧・鮮卑族出身の隋→唐であった。

隋や唐が中国大陸を統一すると、周辺の国々がこぞって遣使を送り、中国皇帝に冊封される。秦漢時代に始まった朝貢交易・華夷秩序が大規模な形で再び登場することになった。

但し秦漢時代と違い「周辺国が遣使を送った」ことが特徴で、「華夷秩序」による東アジアの統合を、「周辺国が望んだ」ことになる。

また、この時代には黄河と長江を結ぶ運河が建設され(世界最長)、華北と江南が結び付けられた。これによって、豊かな江南の富を華北に運ぶことが可能になった。
農業では、茶、サトウキビ、綿花などの栽培が普及していく。この結果、地方の都市や農村でも商品作物の栽培→商業が盛んになっていった。

このように朝貢交易を基礎として、東アジア〜東南アジア市場が活性化し、民間人の私交易も盛んになっていった。国家は、彼らから税金を取ったため、商業の発達に伴って、国家財政も潤っていった。

しかし、この時代に中国大陸を含む東アジア一帯の交易を担っていたのは、当時登場し始めた「イスラム商人」であった。
7世紀前後、アラビア半島の商業都市では、富裕な遊牧商人層と雇用人や奴隷などの貧富の格差が広がり、伝統的な部族の掟は破られ、交易による富の配分を巡る紛争が絶え間なく繰り返されていた。イスラム教はこの状況を克服する「商業共和国」の新しい秩序として誕生した。イスラム教徒は、陸の交易にも海の交易にも盛んに乗り出し、アフリカ、ヨーロッパ、ユーラシア北部、東南アジア、東アジアなど世界中の交易圏を結びつけてしまった。

こうして、イスラム商人が、江南地方や東南アジア一帯の交易市場を作り上げた。江南地方が中国大陸における一大交易拠点として成長していく。但し、海を越えて交易を担っていたのは、イスラム商人であったため、中国側からの交易船は、未だ登場していなかった。

★隋→唐という帝国の誕生によって、東アジアの朝貢交易が復活。
★加えて、7世紀からイスラム商人が全世界で活躍し、東アジア〜東南アジアの交易が活発化する。
★中国大陸では江南地方が(海のシルクロードの)一大交易拠点となる。→「海のシルクロード」が実質的に完成した
★華北と江南を結ぶ運河が完成していた。
⇒この結果、草原の道、陸のシルクロード、海のシルクロード、それぞれの東端が、中国大陸内部で繋がった。
☆循環交易路の完成
 
 
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