生命原理・自然の摂理
225121 鳥類の性決定@
 
喜田育樹 ( 36 デザイナー ) 10/01/26 AM00 【印刷用へ
鳥類は雌がヘテロ(ZW)で雄がホモ(ZZ)で哺乳類はその逆。なぜ雌ヘテロなのかの一つの仮説として、雌が生存圧力の状況によって雄を生むか雌を生むかを選択しているという記事があった。爬虫類以前は、孵化時の温度等によって性決定が行われるが、鳥類も性染色体による性決定があるものの、”Z”or”W”のどちらの性染色体を子に残すかの規定部には、環境要因によって決まっているよう。


〜引用開始〜
○生まれる子供の性別の調節
 性の調節については、幾つかの鳥が子供のオスメス産み分けを行っているのではないかと考えられています。その中で、今回のモチーフはヤマガラ。日本全国の森林に多く分布する14cmほどの小鳥で、黒とバフ色の頭にオレンジの体とグレイの羽が美しい小鳥です。鳴き声もニイニイニイニイと鳴くので、比較的見つけやすい鳥です。

 この愛らしい小鳥、ヤマガラが子供の産み分け、性の調節をしているようなのです。

○ヤマガラの大きなオスは強い
 ヤマガラの生態を調べていると、強弱の関係がハッキリしていることが分かります。それは人間の用意したエサ台に来た時の行動でも分かるそうで、体の大きなオスはエサ台でもより小さいオスより有利な条件でエサを食べるのが観察されます。

 このことは営巣についても同じで、自然に出来た木の洞やキツツキが放棄した木の穴など乏しい営巣場所を巡る争いでも、大きなオスが小さなオスに比べて巣を獲得する割合が高いとか。

 鳥の大きさは、一年で生え変わる羽の大きさや柔らかい体の大きさでは比較が難しいのですが、体の大きさに比例すると言われる「足のカカトから足の付け根までの羽の生えていない部分」=”フショ”と呼ばれる部分の長さで大きさを判断すると、オスが大きさ(フショの長さ)と巣の獲得率は比例関係があることが分かりました。

 つまり大きなオスは、エサや巣などの「資源」を多く獲得できる、すなわち資源保有能力が高いという事が言えます。
 ・フショの長いオス(=体の大きいオス)は巣を得やすい→多くの子を残す。
 ・フショの長いオスはエサ台の争いでも強い(エサを獲得する能力が高い)→エサが少ない冬期での生存率が高い。

 ヤマガラにとって、特にオスは体が大きいことが生存上有利という事になります。

○オスの大きさによってヒナの性に違いはあるか?
 生存に有利なオスを産み分けているのかという問題についてクリアしなくてはいけないことが一つあります。ヒナの性別です。鳥は一見しても性別を見分けることは難しい生物です。足羽をつけて成長するまで待ち、卵を産むか生まないかで見分けるには時間的にもかかりますし、親になるまでに捕食や事故で死んでしまう場合もあります。

 そのためにヒナの性別を科学的にも性格に判断するため、微量採血により、血液に含まれるDNAから雌雄を判断する方法が採られました。

 ヤマガラの観察および獲得したデータから得られたのは、結果から言うと「フショの長いオスとつがいになったメスはオスの子供を多く生む」ということでした。

 データによれば、フショの長い=体の大きいオスとつがいになると生まれる子供はオスの割合が高いと言うもの。逆にオスが小さいとメスの子供が生まれる傾向にあるそうです。

 これは巣およびエサを確保できない可能性の高い小さなオスよりも、大きなオスの方が生存率が高く、またメスであれば小さくても生存率が高くなるというメス側のメリットによるものと考えられます。

〜続く
 
 
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