核家族が毒親を生み出す
213981 食品アレルギーが増加するのは何で?
 
川井孝浩 HP ( 36 東京 設計 ) 09/08/30 PM11 【印刷用へ
現在、食品アレルギーの増加に伴い、表示義務の定められている食品は

卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに

の7品目であるが、それ以外にも特定原材料に準ずるものとして、
アワビ、イカ、イクラ、エビ、オレンジ、カニ、キウイフルーツ、牛肉、クルミ、サケ、サバ、大豆、鶏肉、豚肉、マツタケ、モモ、ヤマイモ、リンゴ、ゼラチン、バナナ
といった実に多くの食品類が、アレルギー原因物質として挙げられている。

学校給食などにおいても代用食の導入等が定められ、非常に神経質な対応が求められるようになっていますが、少なくとも私の幼少期にはその様な対応は全く見られませんでした。

これは、明らかに近年「食品アレルギー」の子供が増加している事を意味している訳ですが、増加の原因となっているものは一体何なのか?

アレルギーの原因は、抗体(IgE)の働き(過剰反応)によるものである事が近年解ってきていますが、この中でも食品アレルギーの引き金となるのは、『経口免疫寛容』の関わりです。

この経口免疫寛容とは、簡単に言えば食べ物の入口部分=経口で、食物を異物=敵として認識し拒絶する反応を抑える仕組み。

栄養吸収を行いつつ経口的に侵入した病原菌から生体防御を行う必要のある腸管に備わった免疫機構と密接に関連しており、かつ腸内細菌とも大きな関わりを持っています。

人の場合、生まれたての赤ちゃんは無菌状態であり、かつ経口免疫が働く状態になっています。まだ腸管免疫が未発達な状態であり、かつ母乳成分(母親の体内で食品が分解され育成に必要な養分が凝縮されたもの)をほぼそのまま体内に取込む仕組みを備えている為、母乳以外のものは極力入口部分で排除するようになっています。

しかし、生後4〜5日もすると赤ちゃんの腸内にも細菌類が住み着き始め、これらの腸内細菌が腸内フローラという生態系を徐々に形成して行きます。これらの腸内細菌は腸管免疫と共生関係を構築し、食物の消化や代謝物の生産等にも関与しますが、この腸内細菌の誘導によりサプレッサーT細胞の誘導⇒B細胞の抗体産出抑制⇒経口免疫寛容の形成という順で、徐々に食物蛋白質の受け入れ態勢を形成し、離乳期へと移項して行きます。

即ち、体内での細菌類との共生により免疫学習を事前に行い、乳離れ後の捕食行動に徐々に備えていく仕組みが作られているという事。

逆に言えば、あまりにも清潔すぎる環境で育ち、腸内細菌の増殖が阻害されると、経口免疫寛容が形成されずに食品アレルギーを誘発する可能性も高くなる、という事が言えます。

食品アレルギーの原因としては食品添加物の影響等も指摘されていますが、近年の行き過ぎた清潔信仰が、思わぬところで生育環境に悪影響を与えている一例とも言えそうです。

生物進化史とは群・共生適応の歴史でもあり、細胞同士の共同体213775として長い道のりを歩んできています。人以外の生物を異種と見なし、敵視するような認識は即座に塗り替えた方が良さそうですね。
 
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