学者とマスコミはグルで頭脳支配
208718 階級闘争とは無縁だった江戸社会(2)
 
田野健 HP ( 48 設計業 ) 09/06/13 PM02 【印刷用へ
引き続き縄文塾のメールマガジンから転載します。
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260年間も戦いの無かった江戸時代に引き替え、当時のヨーロッパがいかに戦争に明け暮れたことか。しかもトラベル=旅行とトラブルの語源が同じであったように、盗賊の横行で旅もままならなかったのである。

一方の日本ではご存知のように、女子供まで含めて「お伊勢参り=伊勢神宮の参拝旅行」が「おかげ参り」と呼ばれて大流行し、江戸中期には最高潮に達し、実に450万人もの人がお参りしている記録まであるくらいだ。女子供までも安全に旅行できたという事実は、この国がいかに平和だったかと言うだけに止まらず、当時の欧米諸国よりは富の分配そのものが、はるかに公平であって、階層間の闘争などとは無縁な社会だったことを如実に物語っている。

たとえば、江戸時代(享保年間=(1716〜1735)には、人口が徳川以前(〜1600)のほぼ2.5倍になったが、それに合わせて新田開発や治水工事が進むことで、当時の耕作面積は一人当たりのコメ消費量(1人約3合として)充分その需要を賄ったことがわかってきた。
徳川時代の中期以降には、コメ偏重というモノカルチャーによってもたらされた飢饉からの脱却の目的もあって、各藩では換金作物の開発が盛んになり、現在の「一村一品」運動のモデルとなっていった。

(中略)

また享保15年には、幕府の許可で開設された堂島米会所は、飢饉による被害を回避するためのリスクヘッジとして、「先物取引」が世界に先駆けて開設しているし、また当時世界最大と言われた江戸約百万の人口を養うための玉川上水は、ニューヨークの上水道よりも長い歴史を持っている。

巷間よく言われてきた、江戸時代を「武家階級」という支配階層の時代だという認識は、実はごく表層的なものであって、日本の本当の姿は、「刀を捨てたサムライ=士」のもとで、「農・工・商」がバランスよく発展し成長していった、いわば──日本文化が花開いた──平安時代に次ぐ、日本第二の黄金期だといってえも過言ではない。


*注:日本の人口増加について
図解 人口の超長期推移(縄文時代から2100年まで)リンク
  ◎関ヶ原の合戦時      1227万人
  ◎江戸時代(享保改革時)  3128万人
  ◎明治維新時        3330万人
  ◎現在          12600万人
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人口の1点を捉えても江戸時代前半(わずか150年間)に3倍弱の増加を果たしていることは驚きである。しかし江戸を分析するには前半の人口増大期と停滞期を同時に、あるいは対比して見ていく事が必要だと思う。人口停滞期のシステムこそ現代に繋がる知恵が隠れているように思う。
 
 
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