日本人の起源(縄文・弥生・大和)
201095 縄文時代を支えた落葉樹林の豊かさ
 
リンゴヨーグルト ( 20代 男 ) 09/02/28 PM09 【印刷用へ
>縄文早期〜前期は東北地方でも、豊かな森の恵みが得られたことがわかります。

縄文時代、なぜ人々は東北地方(東日本)に可能性を求めたのかを調べてみました。

○東北の森の豊かさは落葉樹林の豊かさ
日本列島は、東日本を中心とした「冷温帯落葉樹林帯」、西日本の「照葉樹林帯」に大きくその植生を分けることが出来ます。
現在のような、分布が形成されたのは約3500年前の縄文時代の終盤までさかのぼります。


以下 「ブナ林と古代史 〜照葉樹林文化論〜」より紹介します。
リンク
引用スタート
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  <照葉樹林の形成と縄文文化>

 本格的な照葉樹林が西日本に形成されたのは、ようやく6500年前に入ってからである。そして、照葉樹林が現在のような分布域にまで広がったのは、更に後の時代のことであった。本格的な照葉樹林が、西日本一体に形成されるまでの間は、コナラ亜属を中心とする落葉広葉樹林が、旺盛な繁茂を示した。

 このように見てみると、日本の照葉樹林の歴史は以外に新しい。たかだか見積もっても7000年ぐらいしかない。既に一万年以上の歴史を持つコナラ亜属を中心とする落葉広葉樹林に比して、遥かに若い。日本の照葉樹林は未熟である。従って、照葉樹林と日本人とのかかわりの歴史も、ナラ林を中心とする落葉広葉樹林の森に比して、遥かに短い。

 縄文時代の早期の人々は、殆ど照葉樹林とは関係を持たなかった。西日本の人々が、カシやシイの茂る森と共に生活を始めたのは、縄文時代前期に入ってからである。しかし、当時の照葉樹林は拡大の最中にあり、西日本一帯が、びっしり照葉樹林に覆われるといった風景ではなかったろう。照葉樹林が現在の分布域に達し、安定した極相林として落ち着いたのは、縄文時代後期の頃である。この意味からして、照葉樹林文化は育み得る生態的なバックグラウンドが形成されたのは、縄文時代前期であり、照葉樹林文化地域として成熟し得たのは、縄文時代後期に入ってからであると言える。

〜中略〜

  <木の実の生産量>
 縄文時代は木の実が主食だった。彼らにとっては、木の実がどれだけ取れるかは、死活問題であった。
落葉広葉樹林の森では、ミズナラ・コナラ・カシワ・クヌギなどのドングリの類、ブナ・トチノキ・クルミ・ハシバミ・クリなどが、照葉樹林では、アカガシ・アラカシ・イチイガシなどのカシ類とツブラジイ・スダジイ・マテバシイなどのシイの実が、主として採集された。
しかし、照葉樹林の主要な構成種であるタブやクスノキの実は食べられない。食用にできる植物は、落葉広葉樹林に多い。されに、食用にできる木の実の生産量について見ると、照葉樹林よりも落葉樹林の方が、圧倒的に多い。特に、クリ・コナラの林では、生産量が高い。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
以上引用終わり

木の実の採取量から考えると、照葉樹林の拡大は縄文人にとって新たな外圧そのものだったのではないでしょうか。
その時、縄文人の文化・生活は、気候・植生と共に、どのように変化していったか。
人口変動とともに更なる追求、期待しています。
 
 
 
 この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_201095

 この記事に対する返信とトラックバック
280189 水の織り成す局地気候が、照葉樹林の豊かな林相の源泉 小圷敏文 13/08/20 PM08
地球環境の主役 植物の世界を理解する?外圧に適応して生まれていった植生帯 「地球と気象・地震を考える」 09/03/28 AM03
メルマガるいNO.331縄文社会の考察[2009.03.24]紹介 「ブログ de なんで屋 @東京」 09/03/26 AM00
考古学から見た東と西の違いは? 「縄文と古代文明を探求しよう!」 09/03/12 PM02
新大陸の人類ってどこから来たの? 「縄文と古代文明を探求しよう!」 09/03/07 PM04

  [戻る]  


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、49年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp