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脳回路と駆動物質
351755 皮膚は第三の脳である
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 19/12/09 AM09 【印刷用へ
腸は第二の脳と呼ばれているが、皮膚は第三の脳といわれる

まず受精卵が細胞分裂する際に脳(神経系)と皮膚は同じルーツ(外胚葉)から生まれ、よく似た仕組みを持っている。このことから「皮脳同根」と言われている

そもそも皮膚の役割とは1つが生命を維持するための「防御機能」、もう1つが環境の変化を感知する「感覚機能」である。「防御機能」は体液の流出を防ぎ、体外からの異物侵入を防いでいる。また「感覚機能」は、周囲に起こった現象を知らせる機能で、皮膚には、温かいとか痛いといった感覚をキャッチする神経が備わっているが、これらの「五感」に加えて「心地よさ」「気持ちの悪さ」「怖さ」などの感覚も実は肌で感じている。例えば「温泉に入ると、気持ちがよい」とか「触ってみたら気持ち悪かった」という感覚は、「皮膚が感じた感情」と言える。
こうして考えると、「鳥肌が立つ」「身の毛がよだつ」「温かい人、冷たい人」「肌が合う、肌が合わない」 など、皮膚感覚で感じた取った現象を表わした言葉が意外に多い。皮膚は、目には見えない情報を受け取る感覚に優れていて、感情のアンテナのような役割を果たしているのである。

 何故なら人間の皮膚には、「セロトニン」「ドーパミン」「アドレナリン」などの脳内物質を受け取る皮膚受容体がある。だからこそ、いろいろなことを感じ取る。「セロトニン」は幸せや癒し、「ドーパミン」は快感や意欲、「アドレナリン」は活動的にしてくれる脳内物質であることから、正に「肌で感じて感情を作り出す」ということになる。例えばお風呂に浸かった瞬間に「気持ちよい」と感じたり、腹痛時に手でおなかをさすってもらうと「痛みが和らいだ」と感じたりするのは、実は体の表面の皮膚がキャッチしたものである。それは、皮膚にはアドレナリン、ドーパミン等の脳内物質を感じとる受容体があるためである。

皮膚は両生類や爬虫類にも存在するが、哺乳類の特徴は感覚性の神経端末が皮膚にまで達していることである。
以上の事実より、とりわけ哺乳類は皮膚と脳が共進化していると考えられる。それは、授乳等による母子間の密着(親和)を要因としているのだろう。スキンシップやグルーミング(毛づくろい)によって脳内のオキシトシン分泌が活性化されることが確認されている。
 
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