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実現論を塗り重ねてゆく
260885 7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
 
岡田淳三郎 ( 70代 大阪 経営 ) 12/01/27 AM00 【印刷用へ
同類探索のさらに源泉は、共認充足にある。従って、共認収束⇒同類探索、つまり期応充足を母体とする探索なので、おおむね充足が主・探索が従で、必ずしも一直線に先鋭な探索に向かうわけではない。むしろ、仲間やテレビ・ネットの充足時間あるいは休息時間の中で、たまたま気になる情報があれば吸収するという具合であり、そうであるが故に、逆に膨大な情報に晒され続けることになる。

市場社会では、私権拡大の可能性が開かれるとともに、生活の回転スピードが高速化したことによって、同類探索が加速され、情報量が数十倍に増大する。それによって、人類は常に過剰な情報刺激に晒されることになったとも言える。
’70年以降は、私権拡大の可能性は終息したが、代わって共認収束の可能性が開かれたことによって、本格的な同類探索≒共認探索が始まり、さらに情報量が増大する。
さらに’90年以降は、経済危機や見通し不安など、危機意識発の同類探索が加わり、ネットの登場も相まって、さらに情報量が増大している。
いまや人々は、農家時代の数十倍の情報に晒されており、その情報の洪水の中で、情報を収集するだけでいっぱいになり、それを深く肉体化させる前頭葉の統合力や追求力が異常に低下している可能性が高い。云わば、情報中毒に陥っているとも云える。

外圧は、原始時代の方が高かったし、その探索の必要も高かったが、五感を通じて得られる情報は限られていた。現在のように、恒常的に情報探索するようになったのは、簡単に情報を収集することが可能になった=発信者(マスコミや学者や評論家や文芸家、更には素人のネット発信)が増えたからである。しかし、発信者は激増したが、役に立つ情報は極めて少ない。

いったい、マスコミ等の情報探索に時間を費やす価値があるのだろうか?
大災害や大戦の勃発などの大事件は稀にしか起きないし、もし起きれば、その情報は必ず耳に入ってくる。従って、毎日朝晩にマスコミやネットの情報に接するのは、時間の無駄である。実際、試みに数ヶ月テレビを見ず新聞も読まずに暮らしてみても、生活に何の支障もない。その上、現在のマスコミはどうでもよい情報かアンケート等の誘導情報しか流さず、本当に必要な情報は決して報道しない。
本当に必要な情報は、事実の追求によってしか得られない。従って、無駄に消費する時間があるのなら、もっと認識力や追求力を上昇させる追求課題に時間を費やした方がよい。

しかし、外圧の把握は、本能上も最優先課題であり、情報中毒からの脱出は容易なことではない。おそらく、本能を超えた最先端機能たる観念機能を動員して脱出を図るしかないと思われる。
実際、数十倍に増えたのは専ら観念情報であり、自然を相手に五感を動員していた頃より、総情報量は少ない。五感情報の処理機能は数億年かけて出来上がっているのに対して、観念情報の処理機能がまだ出来ていないのが原因と考えられるが、観念情報の処理は、観念機能自身で当たるしかない。

膨大な量の観念情報の収集で、統合機能がマヒしてしまう状態を避けるためには、観念情報を瞬時に整理して納められるような整理箱≒観念の系統樹=概念装置を脳内に構築する以外にない。そのような概念装置となり得るのは、徹底した事実の体系である。おそらく、歴史的に塗り重ねられてきた人類の意識の実現構造や社会の実現構造を体系化した史的実現論が、最もそれに近いと考えられる。
この概念装置さえ脳内にセットできれば、大半の情報は整理箱に納められ(あるいは捨象され)、納まらない情報のみが系統樹に統合し直すための追求の対象となる。そして、追求の結果、系統樹が修正される=組み立て直される。
 
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