>より多くの人が、情報の受信者としてではなく、実感や疑問,知っている限りの情報の発信者として事実を追求していくこと、その中で初めて事実の総体が「真実」として、ようやく見え始めてくるのではないかと感じる。<(97685「『真実』はどこにある?」)
17年程前までは噂の域を出なかった全世界規模での通信情報傍受システム「エシュロン」の存在が近年急速に真実として共認されつつある。
>フランス語の「梯子」から転化し、アメリカの軍事用語で「三角編隊」を意味する「エシュロン」(Echelon)は、NSA(アメリカの国家安全保障局※引用者注)主導による全地球的な通信情報傍受システムをさす名称だ。エシュロンは電話、ファクシミリ、電子メール、インターネットからのダウンロード、衛星通信など、一日あたり30億もの通話を自動的に、かつ無差別に傍受し、また傍受された通信データを分析、処理し、整理された情報を主要地点にリレーするという過程を繰り返す。<(リンク)
当初(1971年)は軍事利用を主目的として運用が始まり、冷戦終結以降は市場競争においても活用されていると言われるエシュロンは、今後共認闘争を進める上で細かな検証が必要な対象であるが、まず注目したいのは、そんな巨大情報権力の内実が着実に暴露されてきているという点です。
>この「沈黙の壁」は腐食し始めている。エシュロンについての最初の報告は1988年に出版された。さらに、オーストラリアからの暴露以外に、欧州議会の科学技術オプション査定プログラム事務所(STOA)が、エシュロンの活動について記述する2つの報告を委任した。
(中略)
加えるに、イタリアの官僚が、この組織はイタリア法あるいは国際法に違反してヨーロッパ市民をスパイしているかもしれないという信念に基づいて、エシュロンの諜報収集努力を調査し始めた。
デンマーク議会も同様に調査を始めた。
合衆国での出来事も、「沈黙の壁」がこれ以上あまり長く続かないかもしれないことを示している。憲法上の監督権限を行使して、諜報に関する下院特別委員会のメンバーが、最近、NSAのエシュロン活動に関する法律上の根拠について質問し始めた。<(同上より引用)
これらの動きにもかかわらず、NSA(米国家安全保障局)は逆にその必要性を主張するなどして、まともに対応していない。
しかし、情報は隠すことで価値を持ち、権力の道具と化す。オーストラリア情報保安局の監察官ビル・ベリックが最初にエシュロンに関する暴露を行ったときの心境を推しはかるに、仮にそれが売名目的・金銭目的の要素を含んでいたにせよ“このままでいいのか?”という組織に対する疑念が彼の発言を助けた可能性は高いのではないか。
インターネットが発達した今、事実は統合階級が揉み消す間もなく世界を駆け巡り一定の共認を形成できる。われわれにできるのは、貴重な事実を持っている人々に対して、マスコミに代わって事実を追求し続ける仲間が世界には多数存在するのだということを知らせることではないでしょうか。ネット世界にこのるいネットのような事実追求の場が広がることによって。
参考:「世界のニュース 意外なウラがわかる本」ロム・インターナショナル編
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