小泉政権は、発足当初は8割と高い支持率を誇り、今だに4割台を維持する。その秘密は、「米百俵」「聖域なき改革」「恐れず怯まず捉われず」「骨太の方針」「ワイドショー内閣」「改革の『痛み』」「抵抗勢力」「三方一両損」「感動したっ!」「自民党をぶっつぶす」等のボキャブラリーに負うところが大きい。しかし、
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これらの言葉を並べてみて、改めて思ったのは、かっこよく分かりやすいが、中身には乏しいという点である。例えば、小泉改革の骨子とも言える「骨太の改革」は、言葉こそ聞こえは良いが結局のところ分からずじまいであった。その具体性の乏しさは、今日の小泉改革の迷走ぶりに如実に表われている。
このように、小泉の言葉は表面のパフォーマンスに終始するあまり、肝心の中身の乏しいものとなっている。(「小泉語録から見る小泉純一郎の本質」リンク)
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と云える。「ワンフレーズ・ポリティクス」というからには中身が必要だが、それが無ければハッタリに過ぎない。文脈で喋れば馬脚を現すが、キャッチフレーズのみを連呼することで誤魔化している。事なきを得ている。小泉内閣の実績は、
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●郵政民営化
小泉内閣は、郵政民営化の実現を公約として掲げた。しかし、2005年に政府が国会に提出した郵政民営化法案は参議院において否決され、公約は達成されなかった。
●一内閣一閣僚
小泉内閣は、一内閣一閣僚を公約として掲げた。しかし、2005年現在、政権発足時からの国務大臣は竹中平蔵内閣府特命担当大臣のみとなり、公約は達成されなかった。
●国債30兆円枠
小泉内閣は、「国債30兆円枠を守る」ことを公約として掲げた。政権発足1年目の予算案では公約を達成した。しかし、政権運営2年目以降は国債発行額は30兆円を突破し、公約は達成されなかった。国会で公約違反を追及されると、「この程度の公約を守れなかったことは大したことではない」と答弁した。答弁への批判の煽りを受けて参議院議員選挙で民主党に敗北。その後、発言を撤回し謝罪した。
●年金改革
小泉内閣は、社会保障制度の根幹である年金に対し、抜本的な改革を行うと公約した。しかし、国民年金保険料の未納や、加入資格がないにも関わらず厚生年金への違法加入など、小泉純一郎自身の年金関連の違法行為が次々と発覚した。連立与党の公明党が「今回の年金制度改革は百年安心プラン」と宣伝したものの、早くも見直しが始まっている。
(「小泉内閣の実績:ウィキペディア(Wikipedia)」リンク)
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と悉く頓挫していることで、成果は何もないことは明らか。それどころか、郵政民営化問題にかまけて国政を私物化し、自民党どころか国をも潰しかねない暴走状態にある。にもかかわらず、今までの内閣なら必ず総辞職か少なくとも閣僚の一人は辞任に至るような出来事があっても、マスコミに叩かれる事がない。
それはひとえに、『ワイドショー内閣』化しているからに他ならない。その奇人・変人ゆえの意外性を珍重するマスメディアとの蜜月関係にあるからである。大衆の統合不全突破期待をいいことにして、社会統合不全に答えを出せない支配階級は、こぞって国を国民を食い物にしていると云わざるを得ない。
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