市場は環境を守れない、社会を統合できない
89712 共認経済活動としての市民ファンドは広がっていくか?
 
前上英二 ( 43 大阪 事業企画 ) 05/04/28 PM10 【印刷用へ
既に共認経済活動とも言える市民ファンドが広がっています。

まず、全国で展開されている「市民風車事業」は、3〜4億の事業費を、NEDOの補助金と市民からの出資で調達し、建設後は売電によって配当をするというものです。
この事業では、元本保証もありませんし、期待利回りもそれほど高くないのですが、「環境」「地元での事業」という趣旨に賛同して各地での事業が成立しているようです。

また、「住民参加型ミニ公募債」もまた全国に広がっています。これは、ある特定事業の背景も説明した上で、「まちづくりへの住民参加」を前面にだして市民債を募集するもので、全国で完売してます。
この場合は、行政の信用力を背景に確実に償還され、銀行預金よりも高い利回りが得られるということが利いていると思いますが、どのような使途かを理解して債権購入をするというのはこれまでなかった動きです。

少し統合的な活動としては、市民等が自主的に出資した資金を原資としてNPO等への融資を行う事業体・NPOバンクも設立され始めています。(1994年環境NGO等が設立母体となった「未来バンク事業組合」がさきがけで、2002年ころから各地で設立例が目立ち始めた。神奈川のワーカーズコレクティブ等が設立した「女性・市民信用組合(WCC)設立準備会」、NPO・行政・労働金庫等が設立した「北海道NPOバンク」、長野県のNPO・行政・労働金庫を含む金融機関等が設立した「夢バンク」、生活クラブ生協等の「東京コミュニティーパワーバンク」、坂本龍一やロックアーチスト等の「アーチストパワーバンク」があり、さらに沖縄、新潟、熊本、青森等でもNPOバンク設立の動きがあるという。)

さらに、京都市では、進行する京町家の消失に歯止めをかけるため町家改修の支援をする「京町家まちづくりファンド」(仮称)を創設し、企業や市民から「寄付」を募るものまででています。
 
これらはいずれもが、見返りの多寡やそれすら条件とせず、専ら事業の趣旨への賛同を動因にして市民が出資や寄付をするもので、共認経済活動の事例として挙げることができます。

しかし、これらの活動の成否は、その「事業」に必要性があるかどうか(=事実追求)と共認すべき「趣旨」が可能性ある「答え」になっているかどうか(=理論構築)にかかってくるのだと思います。


 
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