> 竹村さんは「精度の高い仮説」と仰っているが、むしろ、「より統合度の高い仮説」について論じることが事実を論じることであり、一面的な実験データやツールとしての定説にだけ囚われていては事実を見誤るのではないでしょうか。< 2079
「精度の高い」認識と「統合度の高い」認識。前者については、近代科学の成果であることは間違いありませんが、後者に対してはほとんど手付かずだと言ってよいでしょう。
統合度の高い認識とは、より根底的な認識で、同時に構造化された認識であり、それ故に普遍的に適用できる認識です。近代科学が社会科学の領域で無力なのは、統合度が決定的に欠けているからと言ってよいでしょう。
特定の目的(快美欠乏の追及)を主目的として作られてきた近代科学に変わり、遍く外圧適応していくための事実認識が求められています。
「本能原理・共認原理」「進化積層態」「外圧=内圧」といった新概念は、まさしく統合度の高い認識であり、これら新認識を使うことによって、ようやく社会を科学的に捉えられるようになったといえます。
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