私権社会の婚姻制
88944 明治政府の罪
 
太刀川省治 ( 45 大阪 建築士 ) 05/04/16 AM10 【印刷用へ
近代日本を開いた明治の統合階級は、その功績ばかりが語られる。
100年以上経過した今日でも、明治の高官達について「国民の為に努力した」とか「自分の私利私欲を離れ、日本の近代化に努めた」とか言う人々がいるが一部の篤志家を除く大多数はそうではない。彼らは手に入れた権力の魅力に取り付かれ、その力を手放さないように必死になっていた私権の亡者であった。その彼らには国民、農民の声は届かなかった。


>明治政府は、封建領主ですらしなかったような、まさに掠奪的地租を賦課して農村を荒廃に導いたのである。それは予定されたことで、いわゆる資本の原始蓄積、産業の資本造出のための手段であることは明らかであった。<(2796)


 「・・・彼らは勝利者、士族のエリート意識まるだしで民衆に君臨した。彼らにとって第一に優先したのは富国強兵国家建設、あるいは政府主導の文明開化であった。このためには民衆が犠牲を忍ぶのは当然だ、さらに民衆が反抗するのは文明開化の理想を理解しえない頑迷さのためであるから、そんな反抗はおしつぶすべきだと彼らは考えていた。
(中略)
 地方に頻発する強願、暴動は、人智がまだ開けずに人民が頑愚なためであるとされ、文明富強の国家を作るためには頑愚な人民を教え諭す一方、厳然たる態度でのぞむ必要がある、というのである。個人の幸福や権利に対立する国家全体の福祉のみを重視し、天皇の手による上からの近代化をほめたたえるという、いわば啓蒙専制主義的性格がそこにはあらわに示されていた。・・・」(大島 美津子著「明治のむら」より引用)


>かくして土地を奪われた農民は都市へ流出し、産業資本のために安価な労働力を提供する貧民として定着する。ムラには、相互扶助の伝統があった。しかし土地を自ら放棄し、都市へ欠落ちしなければならなかった人たちは、出身の郷村とも絶縁するようにして都市へ逃亡する。<(2796)


農村では「間引き」「娘売り」が常態化して困窮にあえぐ農民がやむなく都市へ出て行き、政府高官たちの思惑通り低賃金労働力と化した。
明治政府による近代化、富国強兵策の推進は「1970年貧困の消滅」(生存圧力の克服)に至る道筋を開いたが、それは大多数の農民、都市下層民の奴隷化によって成り立っている。最大の犠牲は脈々と受け継がれてきた集団婚(夜這い婚)、民俗、その他の風習とともに本源集団の伝統を受け継ぐ共同体を壊滅に追いやったことであり、それが現代日本社会の荒廃(ガタガタ現象)を招いた直接の原因といっても過言ではない。

現在も世界各地で見られる先住民族に対する偽善的な私権社会化、本源集団解体圧力が荒廃をもたらすということに気づくことができる唯一の民族が日本人であり、私たちからの発信そして共認社会の実現がもっとも有効な歯止めになるのだと思う。

 
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