恋愛って、何?結婚って、何?
87512 婚姻が社会と切り離されて50年も経ってない
 
本田真吾 HP ( 48 香川 建築家 ) 05/03/17 PM10 【印刷用へ
日本の婚姻史を調べてみると、集団や社会から切り離された婚姻や性関係は、ほんのこの50年くらいしかなかったようだ。

まず、庶民の生活の中で、縄文時代から昭和10年から30年頃まで受け継がれてきた、夜這い婚などの集団婚。それらは、村単位で性充足を高めるシステムで、男女老若既未婚をとわず、性の役割が与えられた。

子育ても、誰の子であろうと、娘の親が育てるというように、村の規範の中で育てられた。決して個人課題ではない。また、性や子育て規範を共有する単位(村)と、生産にかかわる規範を共有する単位(村)は一致していた。

このように、性や婚姻は社会とつながっていて、性自体が集団維持の課題のひとつであった。それゆえ、性をみんなの期待として、肯定的に捉えていた。

次に、貴族や上位層の武士は、父系制の一夫多妻・一夫一婦制をとるが、基本的には政略結婚である。結婚は個人の課題という現代の感覚からすると、無理やり嫁がされてかわいそう、ということになるが、おおきな間違いだと思う。

私権社会での集団維持という歪んだ側面をもつことは否めないが、明らかに集団維持のための婚姻である。それは、採集時代の

>〜ここで改めて、部族としての統合力を高めるために、氏族内の兄妹婚を禁止し、(部族内かつ他氏族の兄たちと妹たち=)従兄たちと従妹たちとの婚姻を規範とした。〜という具合です。

>ここで私が驚いたのは、採取時代の人類は、男女の婚姻関係・性関係が、“集団統合上の重要課題である”ことを、ごく当たり前のように認識していたと思われることです。

と基本的には同じである。そして、貴族の娘も、いい家柄に嫁げるように、家庭教師を招いて、教養を身につけるのが、役割であった。娘自身も教養あるおしとやかな女になることを、目指していたのである。ちなみに清少納言や紫式部は、上記の家庭教師だった。

そして、昭和の30年から45年くらいまでの婚姻制度も、基本的には家という基盤を背後に持ちながら、恋愛結婚という形をとった。この源流は、武士や貴族の婚姻制度にある。かなり社会との関係は薄れるが、まだつながりを保っていた時代だと思う。

このように、この50年を除けば、性は社会とつながっており、衰弱することはなかった。そして現在、まったく社会とつながりを失い、当人同士以外だれの期待も受けない性が始めて登場した。そのときから、性は衰弱し続けている。

再生のためには、社会の中でみんなに期待される『性』が役割として再認識される必要がある。そのためには、性も生産も包摂した新しい本源集団の再生不可欠になる。


 
List
  この記事は 5609 への返信です。
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_87512
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
358381 女たちが「性的役割で充足する」ことが、集団の勝ちに繋がっている♪ 女の職場話 20/07/13 AM00
女たちの充足力を日本史に探る7〜明治以降の一対婚様式が破壊したものとは 「縄文と古代文明を探求しよう!」 14/01/31 AM00
充足を分かち合う場と仲間が、性を再生していく 「共同体社会と人類婚姻史」 12/08/18 PM00
【男女関係の行き詰まりと可能性】〜A近年の婚姻動向<離婚の増加> 「共同体社会と人類婚姻史」 11/09/30 PM11
148668 恋愛結婚はほんの一瞬の「馬鹿騒ぎ」 303 07/04/05 AM00
146108 まずは婚姻形態(性)の不全から顕現する 三浦弘之 07/03/01 AM10
妻問婚「ナシ族」の漢化への反発 「共同体社会と人類婚姻史」 07/01/04 PM03
138947 社会と婚姻の関係 飛翔 06/12/01 AM03
133243 社会的役割=充足を自ら放棄してきた。 河野梨恵 06/10/05 PM10
126532 小学生が‘付き合う’って? なんでやねん 06/07/22 PM09
96792 性や婚姻には社会や集団の期待があった 酒井典子 05/09/03 PM10
91133 新しい性関係、婚姻制創出の下地はできつつある。 長谷暢二 05/05/20 PM10
90591 性の肯定視は、集団や社会のみんなを肯定的に捉えることに繋がる 近藤文人 05/05/12 PM11
89359 そもそも婚姻って? 浅田祥幸 05/04/22 PM03

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

「合同板」必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
新しい潮流1 社会捨象→不全捨象の充足基調(’70・’80年代)
新しい潮流2 私権統合の崩壊と社会収束の潮流(’90・’00年代)
新しい潮流3 社会不全⇒認識欠乏の蓄積
新しい潮流4 言葉それ自体が引力を持ち得ない時代
新しい潮流5 実現派は仲間収束から社会収束へ
新しい潮流6 解脱仲間から認識仲間への逆転
仲間圧力と認識仲間
新しい潮流は、新しい人間関係を必要としている
市場社会の、カタワの「集団」
本当は、「集団」に入ったのではなく、社会に出たのだ
古い人間関係は、影が薄くなるばかり
関係パラダイムの逆転1
関係パラダイムの逆転2
活力源は、脱集団の『みんな期待』に応えること
収束不全発の適応可能性の探索、その深くて強い引力
充足基調から探索基調への転換
'90年代の危機感と変革期待の行方
秩序収束と答え探索の綱引き
潮流2:戦後日本の意識潮流
潮流3:’70年、豊かさの実現と充足志向
潮流6:’95年、私権原理の崩壊と目先の秩序収束
潮流9:経済破局を突き抜けてゆく充足・安定・保守の潮流
今後10年間は充足⇒活力を上げれば勝てる 
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。'10年代はそれだけで勝てる
市場時代の共認非充足の代償充足⇒解脱(芸能)埋没
'70年〜現代 収束不全⇒本能的な秩序収束⇒課題収束⇒認識収束
現代〜近未来 対象への同化こそが新しい認識を生み出す
大学生が授業に出るのはなんで?
「やりがい」に潜む社会的欠乏
カリスマ 〜自分たちが共認できる価値観への評価収束〜 
仲間収束 2:一人でできない子
「働きたいから働こう」という意識
快美欠乏に替わって、認識の統合が最高価値になった。
判断の土俵とは、人々の潜在思念が作り出した共認圧力の場
『必要か否か』が環境問題に対する基底的な答えになる
芸能か、認識形成か

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp