>この幻想共認(幻想への可能性収束)によって作り出された、市
場商品の価格と一般農産物の価格との価格格差こそ、市場拡大のテ
コとも原動力ともなった市場の秘密の仕組みである。そこでは当然、
農耕の労働価格は、幻想商品の労働価格にくらべて、異常に低くな
る。(中略)
性幻想を高める為の毛織物やレースをはじめとして、私権圧力下の
解脱回路(主にドーパミン回路)が生み出す快美幻想がはびこり、
生活全般に亙って快美(快適さや便利さ)を求める快美欠乏が上昇
してゆくにつれて、その幻想共認が作り出す価格格差をテコとする
市場はどんどん繁殖してゆく。(30709)
皆さんも投稿されているように市場が急拡大した秘密は、この幻
想共認によると思います。これによって引き起こされる価格差によ
って同じものでも何倍の所得が得られる仕組みが出来上がる。これ
が人々を農村から都市へ移動させ、農民を貧困に追いやる原因とな
っています。
>この、私権闘争⇒私権の共認は、強制圧力を伴って私権序列の共
認へと収束し、更に生涯固定の身分の共認へと収束する。それによ
って、私権闘争ははじめて統合され得たのであり、私権序列⇒身分
序列こそ、私権統合の中枢を成すものである。かくして、財を収奪
し、蓄積し、占有した少数の支配階級(持てる者≒消費階級)と、
財=私権を奪われ、それ故に彼らの命に従うしかない多数の生産階
級(持たざる者=働くしかない階級)との二大身分が、生涯→末代
まで固定された身分社会が出来上がった。(実現論2_4_03)
ただし、今までの議論では、市場の起源及び拡大が全て幻想共認
でひとくくりにされていました。
上述のように私権統合国家には収奪した巨大な財が蓄積されてい
ます。ここで国家には、国をまとめたり、戦争に勝つための土木や
軍事の統合課題=統合需要が必然的に発生しており、この目的に応
じた商人や職人に対して、巨大な財を使い市場が形成されました。
またこれら商人や職人は、その目的物を作ることに特化していくこ
とになったので、彼ら自身も市場を必要とすることになります。こ
のような形で古代市場は形成されてきました。
しかし、その関係だけでは、需要が満たされると市場は拡大して
いかないという限界があります(国家が収奪した富が増大させた分
のみ)。
それを拡大させていったポイントが、前段で書かれている幻想共認
であり、それをもとに生産効率向上のための科学技術の発達、市場
の拡大競争が生み出した侵略戦争と繋がっていったのだと思います。 |
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