市場は環境を守れない、社会を統合できない
82224 外圧捨象、カタワの都市
 
井上宏 ( 39 新潟 建築コンサル ) 04/12/07 PM11 【印刷用へ

>まず、商品の価値として現れるのは、それを生産する際に消費されるもののごく小部分(人間が支出した労働)だけであり、それ以外は外部不経済として一切除外され無視される。

商品が取引される市場が、いびつな存在であるのと同様に、市場拡大の結果として出来上がった現代の都市もいびつな存在だ。

都市もそれ自体では、存在できず、農村などの基盤に寄生しているという点でも似ているし、環境問題も専ら外部に排出することで問題を薄めて捨象している点でも似ている。

まず意識的に外圧を捨象し、無視している。

自然圧力がかからない人工的な空間を構築している。膨大な資源を浪費し、食料や原材料を消費しながら成立しているが、環境への負荷や子供への影響など考慮せずに都市に暮らしている。

ゴミなどの不経済も焼却したり、外部にもちだすことで見えないようにしている。ゴミなどの負の面はなるべく見えないようにしたがる。

次に自らの基盤を捨象してしまっている。
外国からの輸入とか農村などの基盤の上に都市はあるのだが、意識的には、すっかり捨象してしまっている。生産される過程の苦労や大変さなどは、省みられることなく、市場を通して自分にとって安いかどうかという判断しかなくなるように飼い慣らされてしまう。


そんなことが可能なのは、

>この幻想共認(幻想への可能性収束)によって作り出された、市場商品の価格と一般農産物の価格との価格格差こそ、市場拡大のテコとも原動力ともなった市場の秘密の仕組みである。(30709 超国家・超市場論9)

この価格差により、外国や農村から異常に低い金額で食料や資源が手にはいるから、より高い賃金の得られる都市に人間が集中した。

つまり、簡単に言ってしまえば、生存圧力からより私権を求めてあつまってきたからに過ぎない。

現在、都市への人口集中が、落ち着き農村への回帰も見られるようになった。私権には収束できなくなり、いびつな存在としての都市(住んでいる自分の存在も含めて)が気になるようになってきたのではないだろうか?


 
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