もはや学校は終っている
65596 「いじめ圧力の絶対化」→「無表情」という視点
 
安西伸大 ( 30 岐阜 会社員 ) 03/12/15 PM08 【印刷用へ
無表情な若者に関する、一連の投稿の論点を大まかに整理すると、
@親子間の親和欠損→観念(言葉)による囲い込み→無表情
Aパラダイム転換期の社会不全→社会探索(様子見)→無表情、
ですが,これ以外に、新しい視点がありえないか、考えてみました。
ちょっと前に、ある場所で出張露店をやったのですが、20代前半の表情のない若者が結構多く、違和感を覚えました。
僕が出会った、20代前半の若者たちを育てたお母さんは1980年代に子育てを開始しているはずです。
(1979年イギリスでマーガレット・サッチャーが首相に就任、
1980年日本初の女性大使、1985年男女雇用機会均等法の成立、
1986年当時の社会党党首に土井たか子氏就任)当時の家庭での育児が完全だったとはいえないにせよ、今ほど児童虐待が叫ばれていたわけじゃなく、子供に笑いかけない、スキンシップしない、ようなお母さんが圧倒的大多数だった、とは思えない。
それならば、新たな切り口が必要。
それは、「いじめ圧力の絶対化」という視点、ではないだろうか?
子供が母子関係から外に出て初めて受ける外圧に仲間圧力がある。
「一年生になったーら♪一年生になったら♪友達100人できるかな」の唄にあるような、果たして仲間との繋がりを上手に作れるのだろうか?
仲間に受け入れられるのだろうか?という期待と不安が、絶対的にある。
それまで、母親からの親和欠損、があったとしても、仲間との間で充足体験を積むことができれば、新たな仲間との安心、充足基盤をもとにして、絶対的な不安は徐々に封印されていくのではないか。
小・中学時代に仲間と笑いあう体験があれば、笑顔を作る練習はいくらでもでき、そういった仲間との充足体験があれば、20代になっても無表情、にはなりにくい。
ところが、仲間からいじめ、無視にあい、安心して心を開いて、笑いあうなど、共感しあう機会を失えば、感情をどう表現していいのかだんだん分からなくなる。自分から仲間に笑いかける、充足を追及しようと働きかける、ということも、刻印された恐怖感が邪魔をして、できなくなる。そもそも感情は、人に共感されなければ何の意味もないんだから共感しあえる基盤を仲間空間に見出せなければ、感情を露わにするのをあきらめ、次第に仲間への期待を封鎖する、という思考回路が定着してしまうのではなかろうか?
そうなると、実感を持って人に何かを伝えるということができなくなり、いつのまにか自分にも仲間にも、期待することをあきらめ、いつもずっと不安で、どこにも居場所のない感覚に囚われてしまうのではなかろうか?
不安感は充足体験を積むことでしか解消されないのに、場がないため、いつのまにか自分だけの観念に囚われるようになり、一人でぼんやりするような時間が増え、表情によって感情を表現する練習ができなくなり、その必要性さえ感じなくなるのではなかろうか?
 
List
  この記事は 65384 への返信です。
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_65596
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
67274 現代の若者気質に及ぼす「いじめ」の問題 小圷敏文 04/01/26 PM11
65643 「ズレた期待」と「自分」 斎藤裕一 03/12/16 PM03

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、50年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp