西欧科学は狂っている
58311 <関係>を対象化することから
 
三宅秀和 ( 20代 大阪 設計 ) 03/07/08 PM11 【印刷用へ
一般に、<概念>と<概念>の間に<関係>があると言えるが、<概念>の習得と、<関係>の習得には、難易度の差異を認めて良いように思う。
例えば、「これは何?」という問いで<概念>を問うことに比べ、「これとこれの関わりは?」という問いで<関係>を問う方が難しい。

従って、幼児期の興味関心は「これなあに?」という<概念系>の問いに集中するのであるし、一定その問いに習熟した成人の興味関心は「何故だろう?」という<関係系>に集中する。

両者の間には、“速度”と“加速度”の間にあるような、次数の差異、あるいは階層の差異が認められる。

この差異の直接的な要因は、<概念>が<パラダイム>からほぼ自動的に与えられる(=<パラダイム>を対象化する必要が無い)のに対し、<関係>は<パラダイム>から読み取る必要がある(=<パラダイム>を対象化する必要がある)という点に求められるように思う。

例えば、単なる上下左右という“位置関係”にしても、そもそもの“上下左右という3次元空間≒パラダイム”が参照されない限り、決定することが出来ない。

この点で、自我を基点とし、他者との<関係>を問うことを暗黙の内に捨象する近代思想は、<関係>を問うことの困難性に屈服した思想である、と言える。故に、「ある自我を満たすこととは他の自我を制限する=全ての自我を満たすことは不可能である」という根本的な論理矛盾を孕まざるを得なくなる。必然的な結果として「人それぞれ」という形で<関係>という現実を捉え損なう。



ところで、現在のように<パラダイム>自体が大きく揺らぐ時代にあって、「何故だろう?」という<関係系>の問いは、何を意味するのか?

仮に、<概念>と<概念>の間に<関係=1次>が見出され、<関係=1次>は<パラダイム>から与えられるとしたら、同様に、<パラダイム>と<パラダイム>の間に<関係=2次>が見出され得る、と考えられないか。であるとすれば、その<関係=2次>を与えるものは何か?
なんとなく、「何故だろう?」という問いは、<関係=2次>を問うことで、その“何か”を模索しているように思える。

そもそも、<パラダイム>とは、下部構造をも含めた人間の社会性が概念化され、体系化されたものであるのだから、“何か”を模索する際も、同様に下部構造にまで掘り下げた射程が求められるのであろうし、この地平において、「上部構造は、自身が拠って立つ下部構造をどこまで対象化できるのか?」という構造的限界性を検証する必要が発生するように思う。

一方で、現実的には“潜在思念”というソナーを用いて“場”という下部構造を対象化する、という方法論しかないのであろうし、従って今は「“潜在思念”を信頼する」という心がけがとりわけ重要になっている時代であるように思う。
 
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