新しい共認勢力
376742 コロナ+ウクライナは、「物的欠乏▽→デフレ」基調をひっくり返すための、中露による供給側からのインフレ誘導の連続攻撃。インフレが米欧日の水膨れ通貨を下落させ、資源国・生産国通貨主導に火をつける
 
山田真寛 ( 50代 会社員 ) 22/04/16 PM11 【印刷用へ
大方の予測を裏切って、ロシアはウクライナに対して大規模な軍事作戦を進めているが、なぜそこまでするか、と誰もが腑に落ちない。これは、コロナにより世界がインフレ傾向になり、FRBが利上げ姿勢を明確にしたことに続いて始められたことに注目すべきと思われます。

この間、膨れ上がる金融経済を支えるために日米欧の通貨は、通貨増刷を続けてきた。バブルが崩壊してもそれをもって株価を回復させ政府・中銀が直接買い取る等さえ続けてきた。このような異常な通貨増刷は一般には異常なインフレ(1次大戦後のドイツ等)を引き起こすはずだが、現代は、貧困が消滅し物的欠乏が低下しているゆえ、いくら通貨増刷してもインフレにならないという異常事態が続いてきた。しかし、あくまで、物的欠乏が低下しデフレ傾向がつよくなってきたことが、このような禁じ手が許されてきた基盤である。

中露はこのような米欧通貨の特権構造のアキレス腱を見破って、供給側からのインフレ誘導で反撃を始めている。それがコロナでありウクライナである。
中国によるコロナは、世界中の物の動き、人の動きを止めるから、実質的な大幅生産力▼→インフレとなる。(4月上旬、上海は再びロックダウン中であり、再度世界に広がる可能性あり。)
ロシアのウクライナ進出による各国の禁輸措置は原油など資源価格を上昇させ、これも大規模なインフレ要因となる。かなり激しく攻撃しているのも各国からの制裁措置を敢て厳しいものにするためでではないのか。

現在アメリカの物価が激しく上昇しているが、当然アメリカ通貨の通貨価値の下落を意味するわけだから、ドルは売られていくことになる。(今のところは、FRBが利上げ姿勢を明確にして、ドル防衛の意志を示している。)

対して、資源国通貨が上昇中である。くわえてロシアはルーブルを金兌換通貨とすることを発表、現在は混乱中で下落がしばらく続くと思うが、いずれは反転していくはずである。ブリックス勢は資源を握っているから相対的にインフレは緩やかになり、その通貨が主導権をとっていくはずである。

コロナはワクチンが人口削減のためともいわれたが、本当にそうなのかすっきりしなかった。ロシアのウクライナへ進出を何のためそこまで激しくやるのかすっきりしなかった。

これら何れも供給側からのインフレ誘導で「物的欠乏▽→デフレ」の歴史基調を覆し、これまでの米欧の特権的な通貨増刷を逆手にとって、通貨下落に追い込むためではないのか。(実際、利上げできるアメリカの身代わりになって日本の円が急速に下落中。) 狙いはここにあったのだ。

コロナに対して、各国が勝手に生産縮小したのだから中国に責任は無い。米国がロシアから石油を買わないと自ら宣言しているのだから、インフレになろうともロシアにも責任はない。
しかも、環境問題を背景に炭素税、脱炭素技術投資などから物価上昇は潮流になりつつあるから、両国のインフレ誘導は歴史の流れに合致しているとさえ言えるかもしれない(物的消費を抑える)。世界を支配してきた金融主導経済を終わらせる、先進国支配を終わらせるという大義もある。(インド、ブラジルもロシア批判には加わっていない。)

動かしがたいほど膨れ上がった巨体の足元を狙った、針の穴を通すコントロールの、見事な必殺技と見える。米・欧側は追い詰められているのでは?
 
List
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_376742
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
377133 ウクライナ紛争の先にあるもの…グレートリセットの時代へ 匿名希望 22/05/03 PM06
376965 ドル覇権終焉の時、ドルを持たされてる日本が真っ先につぶれる 匿名希望 22/04/26 PM06

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、50年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp