共認心理学:現代の精神病理
363269 どうしても我が子の障害を受容できない親たち〜「普通」「人並み」にこだわる家族
 
匿名希望 21/01/04 PM08 【印刷用へ
以下リンクより

「どうしても我が子の障害を受容できない」という人がいる。何故なのか考えてみた。

(中略)

■家族間での意見の対立

「夫婦や祖父母との間で意見が対立している。母親である自分は保育園で同じ年代の子を見る機会が多い。当然、気づきが早く我が子の異質な行動について発達障害を疑っている。

でも、夫や姑は違い、次のように責められてしまう。
『ちゃんと躾をしていないのが原因だ!もっとしっかり子育てしろ!』
『療育や手帳をとるなんて、障害者のレッテルをこんなに小さいうちからつけるのか!伸びるものも伸びなくなる!』
『似たような子は沢山いるじゃないか!個性の一つなんだから、長い目で見ろ!』

これが原因で夫婦喧嘩が絶えない。子どものことだけで大変なのに家族観の諍いで頭がおかしくなりそうだ。

更に夫は子どもに向かって『どうしてお前は周りの子と同じことが出来ないんだ!』と言葉の虐待をする。そんな状態が永遠に続くようだったら、自分と子どものために離婚という方法もあるのではないかとふと思う。でも、経済的に踏み切れない。

(中略)
 
■将来、兄弟の結婚が破談になってしまうのではないか

「親が障害のある子にかかりっきり、我慢、我慢の人生を歩ませている。将来、結婚のとき身内に障害者がいることを相手に知られたら破談になってしまうのではないか…」

(中略)
 
■ママ友が離れていく不安

「子どもが周りに理解され、支援を受けるためにカミングアウトしたい。担任には伝えることが出来る。でも、ママ友にまで伝えてしまったら私や子どもから、離れてしまうのではないか…と考えてしまい、二の足を踏んでしまう。」

(中略)

■放置されてしまう子

知的障害が軽くはない子、小学校の進級先を選ぶとき、親は「取り合えず通常学級に入れていよいよ着いていけなくなったら支援級に移してもらおう」と考え、通常学級に進級させた。でも、「いよいよダメになった時点」で本人は虐められたり、自信をなくしたりして傷ついている。

ただし、教室から脱走したり、暴れたりすれば「ここには居たくない」という本人のSOS担任も保護者もキャッチすることが出来るので、そこで支援学級への移動を考えることも出来る。

問題なのはおとなしい子だ。椅子にじっと座っているディドリーマータイプ。奇声を出したり立ち歩いたりしないので、教師にとってはある意味扱いやすい子である。通常学級の中にポツンと座っていて義務教育の9年間、放置されてしまうケースもある。

具体例を挙げよう。
知的障害が軽くはないのに、小学校、中学校を9年間通常学級で過ごしたA君。義務教育は中学までなので、親の意向が最優先され通常学級にいることは出来たが、高校受験する学力はなかったので特別支援学校高等部に入学してきた。

入学してみるとA君以外のクラスメートは皆中学では特別支援学級の出身者であり、A君より障害は軽い子たちで、登校、着替えなどの身辺自立はもちろんのこと、読み書きもある程度できていた。更に「わからないから助けてください」とSOSを出す教育を受けているので、相当なことが出来るようになって高等部に入学してきていた。

ところが、通常級に9年間いたA君は特別支援教育を受けていれば、出来るようになっただろうこと、例えば着替え、一人登校なども身についていないまま特別支援学校高等部に入学してきた。

(中略)
 

■支援級がある小学校で

支援学級が併設されている小学校、車いすで知的にも重度のDさんがいた。親の意向で通常学級に通っていた。「車いすで知的障害があっても通常級で学んでいます」の美談として新聞に掲載されていた。この学校の支援学級ではDさんよりも障害の軽い子が大勢学んでいた。「あれって親の満足だよね。本人は言えないからね、ある意味教育虐待だよね」と支援学級の保護者が話していた。

■インククルーシブ教育の拡大解釈

障害のある子とない子が共に学ぶインクルーシブ教育の考えは素晴らしいが、これが拡大解釈されて、教育現場すべてを混ぜこぜにするのは果たして本人のためになるのか?本人に適した教育環境で学ばせることが将来の幸せや成長につながるのではないかと感じる。

(中略)

■経験していないとわからないかも

知的遅れのある子を通常級に行かせようという親の会もある。それらの考えの人には到底受け入れられないだろう。双子を育てている人に「大変でしょ」と言っても、双子しか育てていないので、自分が大変かどうか正確な回答ができない。もしかして1人の子でも同じように大変さを感じるかもしれない。

それと同じで、息子に特別支援教育しか受けさせていない私は、障害児が通常学級で学ぶ良さを経験していない。そんな私が偉そうに言う資格はないのかもしれないが、なぜ素晴らしい特別支援教育という制度があるのにこれを受けさせないのか不思議に思う。特別支援学級に入学させたくても、知的遅れがないので入れてもらえない、療育手帳がないため、特別支援学校に入学できない子もいるのに…と思う。

私は知的障害者の移動支援、ガイドヘルパーの仕事をしている。特別支援学校高等部を卒業した青年が誇らしげに「僕はスペシャルスクールを卒業したんだ」と笑顔で語っていたのが印象的であった。
 
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