るいネットの○サイトにも登録されている「無茶々園」が先日の新聞記事に載っていました。ご指摘の内容が既に実現している好例かと思いますので紹介します。
(以下新聞記事要約)
無茶々園のある地域ではスプリンクラーによる農薬散布を地元農協が推進していたそうです。以前に現代版「環境・農業」でも批判があったように、農協は農器具や農薬等の販売と、農作物の集荷によって農家を囲い込むことでその経営が維持されています。
そんな中で、農協に属さない農事組合法人の無茶々園は以前から減農薬・有機栽培のミカンづくりを進めてきましたが、3年前に農協に属する生産農家が相次いで無茶々園に移って構成メンバーが急増、農協を通さないミカン畑が地域の6割以上に拡大したそうです。
(新聞では明確に書かれていませんでしたが、農協と無茶々園とが対立関係にあったことは容易に想像されます。)
農薬散布しないミカンは規格外となって農協を通じて出荷することが出来なくなりますが、無茶々園は消費者のニーズに答えることによって、むしろ市場に左右されない良質な会員制の販売網を構築していました。
実際に2001年産の温州ミカンは全国的に大豊作で市場価格が暴落して、この地域の農家の手取りもキロ70円まで落ち込んだそうですが、無茶々園では採算ラインの170円前後を確保できたそうです。
このような無茶々園の実績は周辺農家の参加をさらにすすめることとなり、その結果、農協も(これまで認めていなかった)組合員の減農薬栽培を認めて、市場外の販路開拓に協力するようになったとのことです。
(要約ここまで)
この記事で一番納得できたのは、無茶々園理事長の以下の言葉です。
「我々は農協組織と対決して勢力を拡大しているわけではない。環境保全型農業は時代の要請だし、減農薬栽培へ転換する生産農家が増える本当の理由だ。」
これまでの革命運動は要求と否定だけで、結局は何も実現することが出来ませんでした。
しかし、るいネットで提起されている自主・自立・肯定視の革命運動は、この例のように社会が求めるものに向かって力強く実現されてゆくのだと思います。
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