共認運動をどう実現してゆくか?
349742 ツクルバ中村真広さんが考える「コミュニティ経営」と「感謝経済」とは?
 
匿名希望 19/09/27 PM03 【印刷用へ
コミュニティ経営のはじまり「co-ba」

・事業@ 働く軸(シェアードワークプレイス「co-ba」、スタートアップ向けスモールオフィス事業「HEYSHA」)
・事業A 住む軸(リノベーションマンション特化の流通プラットフォーム「cowcamo」)
・デザインのことはすべて「tsukuruba studios」
・コミュニティコインのアプリ「KOU」

「co-ba」というシェアードワークプレイスシェアオフィス、コワーキングスペースと呼ばれるような業態なんですけども、僕らは単純な場所貸しの不動産業をやりたいわけではありません。
その先にある「働くを通じたコミュニティ」をつくっていきたいなと、創業当初から考えていました。これは、コミュニティをつくることをビジネスと表裏一体なものとして位置づけていこうという考え方でして、これが今のツクルバにつながる「コミュニティ経営」の原点だと思っています。
今では一般的になっているんですけども、当時はコワーキングを誰も理解してくれませんでした。旧来型のシェアオフィスもネガティブなイメージが先行していて、とても風当たりが強かったですね。コワーキングというのは、一緒の場所で働いて、コミュニティとして相互で高め合っていこうというワークスタイルということなんです。
co-baのはじまりは渋谷で、2011年にスタートして、ありがたいことに半年足らずで100人ぐらいの方に会員登録していただきました。会員同士のコミュニケーションを誘発したいと考えて、会員さん1人1人に「本棚」をお渡ししたんです。人の経験や知識って本棚で伝えられると思うんですよ。なので、その本棚で自分を伝えられるようにプロデュースしてもらったんですね。するとその本棚を見ると、その人がどんな人かわかるようになります。
僕らは場所を使ってほしいんですけど、それ以上にコミュニティをつくることを大事にしてきました。なので、起業家の交流イベントなど様々なイベントを開催しています。また、会員さんと「お客さん」というスタンスで向き合うのではなく、一緒にこの空間を盛り上げられる「コミュニティメンバー」のスタンスになることに重きを置いています。運営者側とユーザー側の隔てをつくらないようにしているんです。
そして、この関係性を作るのが、「コミュニティマネージャー」です。コミュニティマネージャーというと、今でいうオンラインコミュニティとかWebサービスとかで聞くようになりましたけど、当時は全然いませんでした。
co-baは全国に25箇所ありまして、ほとんどが各地のオーナーさんによる自律的な経営です。それぞれのオーナーさんが、立ち上げから運営までしてくれています。この作り方もコミュニティ的なやり方で、僕らがすべてをデザインするというのは一切しません。各地のオーナーさんに、現地の空間デザイナーや建築家を巻き込んでもらいます。すると、そこで新たな繋がりができるので、それもひとつの価値になると思うんです。


感謝経済の実現へ「KOU」

今年の2月に合併会社をつくり、2週間ほど前に「KOU」という、コミュニティコインのアプリをリリースしました。
なぜこのサービスを作ったかというと、僕らはco-ba、HEYSHA、cowcamoの経験を通じて、様々なコミュニティに関わってきました。その時に感じたのは、コミュニティの盛り上がりを可視化することが必要ではないか?ということ。
コミュニティが生まれて、育むことにおいて、テクノロジーでどうサポートできるのかということをずっと考えてきました。その突破口として「お金」に着目しました。お金というのは本来、万人に共通したコミュニケーションのツールだったと考え、コミュニティコインのサービスを考え始めたんです。
皆さんも色んなコミュニティに属しながら、色々な顔を持ちながら生きていると思うんですよね。その時に仲間内で、どうやって感謝の気持ちを贈りあっていますか?身近な人でフォーマルな場合だと、ご祝儀のような現金で伝えたりしますよね。結婚式とか引っ越し祝いとか。また、オンラインコミュニティだと、SNSのいいね!で伝えたりしますよね。
じゃあこの間って何があるのか?と思った時にそこに適したツールがないので、それをKOUが担えればいいなと思っています。ちょっとお金だと大げさすぎる、でもSNSでは軽すぎる、、みたいなことってあると思うので、それをコミュニティコインという形で実現できないか?というのがKOUのチャレンジです。
KOUでは、アプリ上に自分たちでコミュニティをつくって、そこにメンバーを招待します。すると、そのメンバー同士でコインを贈り合えるようになります。コインはそのコミュニティ独自のものをつくれて、例えば朝渋だと「1渋」というコインが作れたりします。そして、贈り合った履歴が公開台帳として記録されていきます。使い方はそれだけ。
誰から誰へ何ポイント送られたかが、タイムライン上に並べられているので、コミュニティの感謝のやりとりが全部見れるようになっています。誰がどんな感謝を受け取っているのか?どんな感謝をしているのか?がわかってくるので、その人の人となりがわかってくるんです。

KOUの中で大事なのは、今いくら持っているのか?という”ストック”の部分ではなくて、”フローの部分”なんです。いっぱい感謝していっぱい感謝されたひとがランキング上位に入ります。お金は天下のまわりものみたいな話がありますが、まさにそれを体現しているサービスです。
僕がKOUを通じてやりたいなと考えているのが「感謝経済」の実現です。自分の「感謝したい」っていう気持ちは、無尽蔵で作れるじゃないですか。1日過ごしたあと、今日何回感謝したかな?と考えた時に、ある人は3回かもしれないしある人は15回かもしれない。その感謝の気持ちって誰かからもらうものではなく、自分の心から生み出しているものなので、心がけ次第では何回も生まれるものなんですよ。
それってすごいことだなと思っていて、原価がかからないしエネルギーも使わない。その感謝をベースとした経済圏ってあってもいいんじゃないか?と考えています。
 
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