生物学を切開する
348814 細胞分裂を核分裂へと矮小化する現行教科書
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 19/08/26 AM01 【印刷用へ
現在の生物学の教科書には、「細胞分裂」と称しながら、驚くべきことに、核の有糸分裂についてしか記述されていない。つまり、細胞分裂=核分裂という印象を与える、極めて偏った記述となっている。これもDNA偏重の結果と思われるが、言うまでもなく、核だけ分裂させても、細胞内器官が正しく分配されなくては、分裂後の細胞は機能しない。
分裂においては、中心体が極めて重要な働きをするが、DNA偏重の結果か、中心体そのものの分裂や細胞内器官の分配の研究は極めて少ない。それらの希少な研究を通じて、細胞分裂についての事実を明らかにしたい。

以下は細胞分裂の手順
@中心体が二つに分裂し、複製される。
具体的にはL字型の形をとる中心小体が二つに分裂し、分裂した二つの片割れがそれぞれ複製される。こうして形成された二つの中心体を両端にして防垂糸が形成される。これは中心体自らが核となって、染色体を両極に引っ張る「星状体」を形成することを示す。
リンク
A並行してリボソーム、ゴルジ体などの細胞小器官の分量がほぼ倍化する。
(ミトコンドリアや葉緑体等の他生物由来の器官は、独自のDNAと分裂機能を持つため、この細胞分裂とは無関係に(その前後に)分裂している)
BDNAの複製が開始される。
C紡錘糸が合成され、核膜が消失し、染色体が赤道面に整列する。
(BCが教科書で書かれている「核分裂」)
D倍化された各細胞小器官が、母細胞と娘細胞に2分される。この際、中心体由来の微小管(タンパク繊維)の上を、同じく中心体由来と思われ各種モータータンパク(動原体)が各細胞器官を娘細胞の所定の位置に移動させる。リンク
E 染色体が極に移動し、収縮感が細胞を二つに分ける。

これらの過程でのポイントがいくつかある。まず中心体の複製はDNAによらない。つまり中心体はDNAによらない固有の複製情報(遺伝情報)を持っていると思われること。
中心体に異常があれば分裂は行われない。染色体の分裂や、細胞小器官の分配は中心体によって行われる。更に中心体は細胞小器官の配置まで司っている。
以上より細胞分裂の直接の司令塔(統合者)は中心体であるといえる。
 
List
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_348814
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
タンパク質合成も、中心体による核内DNA配置に依存している 「生物史から、自然の摂理を読み解く」 19/09/06 AM00

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、49年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp