もはや学校は終っている
3405 社会と学校教育@(問題と限界)
 
西知子 ( 26 京都 秘書 ) 01/04/19 PM09 【印刷用へ
>それは、先生が社会人で無いからである。
>そのような先生に教わったところで社会の実際の仕組みなどわかることもできない
(現代秀作掲示板3282『社会人でない先生』より)

私も、“教師”という「教える事専門」の職業には疑問があります。
そして、「教わる事専門」の場である“学校”にも、やはり同様に疑問を持っています。
例えば、学校という特殊空間に、社会人教師が入ったとしても、社会(生産現場)に接していない子供達に、その教師に対する尊敬と一体感(仲間意識)は、芽生えるでしょうか?
尊敬も一体感も感じられないその社会人の言葉や行動は、果たしてその場で有効に機能し子供達に吸収されるのでしょうか?
マスコミや評論家は「大人(教師や親etc)自身がしっかりすること」「大人(教師や親etc)は威厳を持つこと」「子供には目上を敬う気持ちを持たせること」など一見もっともらしいことを云いますが、本当にそれは可能なのでしょうか?

みんなが身分序列を共認してその勝利(頂点)を目指している時代は、その立場になることこそがその証であり、己も他人もそれを認め、ヒエラルキーも明確でした。その構造は、武力支配でも資本支配でも全く変わっておらず、「身分(地位)の獲得」こそが、尊敬の対象でもあり目指すべき方向だったのでしょう。その頃は、大人も揺るぎない自信を持ち、子供には敬い感謝すべき存在として映ったでしょう。

しかし今はもう、昔のように、絶対的な序列と現実的な生存(貧困)圧力の下で、大人や教師という立場が紛れも無く感謝と尊敬の対象であった時代ではありません。
そして現代人の頭には、「立場は関係ない」「世間の評価は絶対ではない(信用できない)」との思いがあり、「大人(教師)である」「世間で評価されている」だけでは相手に対する肯定視にはつながりません。

そんな中で、どうやって、大人は威厳と自信を、子供は尊敬と感謝を、感じられるというのでしょうか。

生産(現実の生存圧力)の場から独立してしまった教育の場では、確かに社会的序列共認による絶対的な力関係が必要かもしれません。その秩序が崩れたからこそ、学級崩壊などが起こり、教育の場である学校が全く機能していないのでしょう。
秩序が崩れたから起こる問題を、「個性の尊重」「ゆとり教育」で解決できるとは思えません。むしろそれは、問題を助長するに過ぎません。
けれど、だからといって私は、身分社会に戻ることが必要だとは思いません。
何故なら、「生産と教育の場の分離」というその構造そのものが、そもそもおかしいのではないかと思うからです。
 
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