健康と食と医
327441 ■「抗がん剤信仰」がもたらす不幸。患者の不安に付け込み効果の無い新薬をバカ高い価格で売る。薬九層倍どころではない。
 
荘家為蔵 ( 60代 大分 営業 ) 17/06/19 PM11 【印刷用へ
○以前から、抗がん剤は「増がん剤」であるという指摘がなされています(リンク)。
しかし、その後も一向に抗がん剤の投与による弊害が無くならない、という米国の事例が紹介されています。
その背後には、政府を巻きみ自由に薬価を定める法律を通し、がん患者の不安に付け込み飽くなき利益追求に走る製薬会社の姿があります。

日本も高額抗がん剤「オプジーポ」に代表されるように対岸の火事では済まされません。
雑誌「選択」17年6月号「不養生のすすめ」から抜粋引用します
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米国ロードアイランド州に住むMさん73才は、44才のとき乳がんと診断された。治療後約20年間は落ち着いていたが7年前に再発した。2015年に米食品医薬品局(FDA)に承認されたイブランスを使用したが、開始4ヵ月後、新しい骨転移が見つかった。今は痛みのため杖無しでは歩けず、自分の病気が治らないことを理解している。

MさんはFDAが、がんの治療や延命に役立つという証拠なしに、抗がん剤を承認していることに不満を抱いている。
確かにFDAは早く新しい治療薬の使用を望む患者の期待に沿って、急いで抗がん剤の承認をしているが、実際は殆ど効果が無い。

14年の米医師会雑誌の報告では、02年から14年までに承認された71の抗がん剤の延命効果は、古い抗がん剤に比べて、わずか2.1ヶ月だった。
17年の米医師会雑誌内科版の報告によると、08年から12年の間にFDAによって承認された抗がん剤のうち18種類を調査したところ、どの薬も延命効果はなかった。
1種類のみ生活の質が向上したが、2種類は却って生活の質に悪影響を及ぼした。
ロイター通信のD博士は「これらの抗がん剤が命を救うものではなく、生活の室を改善するでも無いことを発見しショックを受けた」という。

16年のメディカル・ケア誌によると、ここ10年間で、3種類以上の抗がん剤を使用した75歳以上の進行性大腸がん患者は、2%から53%に増加した。ところがこれらの患者の生存期間中央値はわずか1ヶ月延長しただけだった。

更に新しい治療法は古い治療法に比べて、治療に伴う下痢、腸壁の損傷、出血などの毒性のため、却って健康状態、生活の質が悪化したのだ。
米国では、新規抗がん剤の価格は暴騰し続けており、多くの高齢患者は、高価な治療のために老後の蓄えが枯渇し、借金や破産に苦しむ。

薬価暴騰の背景には、03年に連邦法として定められた「メディケア処方薬剤改善・近代化法」がある
この法律により、製薬会社は薬価を自由に設定できるようになった。(統計によると1975〜79に5件の抗がん剤新薬が承認され、その薬価中央値は約100ドル程度でした、しかし2010〜14年では38の新薬が承認され、その薬価中央値は約11000ドルです。35年で優に100倍!です)

またFDA承認の抗がん剤を使用した場合、政府には保険がカバーする額の約80%を支払う義務が生じた。
製薬会社にとって、高齢者がん患者は、販売拡大のための絶好のターゲットなのだ。

シアトルのエリン博士は、「患者は恐怖と絶望の中で、抗がん剤の延命効果を知り、可能なチャンスを手に入れようとする。ところが延命効果は実現しないことが多く、どれどころか副作用と破産のために、人生の最後の3ヶ月を惨めに終える。
これは本当に公平だろうか」と問い掛ける。

日本政府は今頃、高齢者の抗がん剤使用効果の調査を検討しているという。米国の経験からほんの少しでも学んで欲し。・・・・・以上引用終わり。
 
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