法曹・官憲・役人こそ、社会閉塞の黒幕
32099 国家が過去の遺物であることが、鮮明になりつつある
 
村田貞雄 ( 55 静岡 企画 ) 02/05/28 PM10 【印刷用へ
昨今の中央省庁で起こっている、不祥事、不手際、欺瞞・ごまかしを見ると、私権闘争の終焉によって、如何に私権の止揚・統合体である『国家』が形骸化していっているか、鮮明になります。

>国家の主柱を成す力の序列⇒身分制度が表面上は無くなっても、他に代わるものがないので、これまで社会を統合してきた国家機関を、人々が仕方なく統合機関として共認することによって、統合機関としての面目を保ち、今も社会を統合しているに過ぎない。(注:国家機関の実体は上記の統合階級であり、その意味では、身分制は決して全面解体された訳ではなく、最後の身分は温存され続けている。)

国家機関の実体が、統合階級であり、その意味で、身分制度が温存され、その身分制度故に、如何に欺瞞に満ちているかが、この間の『外務省』の事態から鮮明に見えてきます。

外務省は、中央省庁の中で、司法と並び特殊な資格試験を課しています。所謂、外交官試験です。その試験の内実は知りませんが、資格試験に合格し、尚且つ、統合階級としての一定の身分家柄によって、任用せれています。例えば、A大使はA海軍大将の係累、T局長は、日米開戦に突入する時期の、リベラル派として戦後評価の高いT外務大臣の係累です。

その資格試験と歴史を介した身分序列が、如何に内容空虚なものになっているかが、この間の不祥事、他国との攻防の不手際等々のニュース報道から、鮮明に認識できます。マスコミの報道は、何時も中途半端の極みですが、庶民・素人はその行間から、統合階級の内実崩壊を確実に見抜いていっていると思います。

私権闘争が終焉を迎えつつある今、私権闘争の止揚・統合体である国家も終焉の時を迎えざるを得ない。何ら万人の活力源とは成らず、(他に変わるものがないので仕方なく統合機関として共認されているのを良いことに)一方的に税を徴収し、従わなければブタ箱に放り込む圧力源としてのみ働く国家と言う存在は、時代のはざまに取り残された極めて異常な存在であり、本当は単なる過去の遺物に過ぎない。

過去の遺物である『国家』の最大の基盤が、一方的な税の徴収であることは、その通りだと思います。

社会統合の組替え、新たな人々の繋がりの可能性をもった『NPO制度』が3年前に導入されました。その法律制定時に最大の問題になった事は、NPOに対する、「賛同者からの寄付とその寄付の所得税からの控除」の問題でした。

もし、所得税からの控除が認められますと、国家への所得税とNPOへの寄付が、競合します。寄付控除を認めれば、当然ながら国家よりも可能性があるNPOへ向けて、賛同のお金が雪崩をうって移転します。

形骸化した国家・統合階級は、税を巡る評価(何のために税があるのかの評価)に、全く自信がありません。ですから、NPOを巡る所得税控除は、たな晒しにされ、便宜的に『特定NPO』という、屋上屋を重ねる呼称をつくり、国家が認知したものだけを、所得税控除の組織としてしまいました。

この、ごまかしも、NPOに可能性を見出して、収束していく大衆・庶民は、直ぐに気づくと思います。気づかないと思い、今までの徴税が永遠であると思っているのは、『統合階級』だけだと思います。
 
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