思考革命:問題意識発から可能性発へ
314375 疑問をもつことの大切さ
 
ぴぴ 16/04/21 PM08 【印刷用へ
自考=自分で考えること。その第一歩は疑問を持つことから。
以下、「考えるための書評集」リンク より転載・

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疑問をもつことの大切さ

養老孟司が『ハウルの動く城』のCMで、「物語はわからないほうがいい。疑問を起こさせるのが大事。おまえで考えろ」というようなことをいっていた。まったく同感である。

疑問をもつことで、人は自分でものを考えようとするし、いろいろな本を読んでみようという気になる。疑問が多くの知識を引きつけるのである。

対して世の一般の人は、「世の中のたいていのことはもうわかっている。難しい問題でも科学がとうに明かしているはずだ」、もしくは「科学者が明らかにしてくれる」とでも思っているのではないだろうか。こういうふうに考える人はまず自分で考えようとか、自分で問いを明かしてみようという気にはならないだろう。

世の中の多くの人に共通する問題ならだれかが考えていてくれるかもしれないが、人生でぶつかる数々の問題というのはまったく個人的な事柄が大半である。自分で解かなければどうにもならない問題ばかりなのである。もし自分で問題を考えるという習慣をもたなければ、おそらくその問題の最善策はいつまでたっても得られず、同じ失敗をくりかえすことだろう。

だからわからないことに対して疑問をもちつづけ、考え抜くという習慣がとても大切になってくるのである。

本を読むという行為も同じである。疑問があるからこそ本は読まれる。というか、その疑問に吸い寄せられるように知識や本はやってきて、本は読まれるのである。私が本を読んでいるというよりか、「疑問」が本を読んでいるという状態になるのである。

そうなると不思議なことに難解で読めそうもない堅物な本と思っているものでも、すらすらと手にとるようにわかるようになるものである。疑問の力が難解な本を読ませるようになるのだといっていいだろう。

おそらく本を読まない人は「世の中はわかりきっている」とだとか、「学者がなんでも知っているだろうから私は考える必要がない」と思い込んでしまっているのだろう。学者や教師が世の中の知識を完成させてしまっているのだと思っているのである。

とんでもない。世の中はわからないことだらけである。そして学者は穴だらけである。知らないことだらけである。間違いばっかである。学者も同じひとりの人間として、わからないことだらけの世の中にかろうじて対峙しているにすぎない。だいたい自分がぶつかった問題の壁は自分ひとりのみが解かなければならない問題なのである。だれかが自動機械のようにぽんと答えを出してくれる装置などないのである。

疑問が人に本を多く読ませたり、ものを自分で考えようとする人間に育てあげるのである。世の中は疑問だらけでわからないことばかりだと不思議に思った者だけが、自分でものを考えたり、本を読む習慣を身につけるのである。どこかで頭のいい人たちが答えを見つけてくれるはずだと思い込んでいるたち人は、おそらく本を読んだり、考えたりすることもないのだと思う。

世の中に疑問をもつ力のみが、人の読書の習慣や思考力を鍛えるのである。科学や学者がすべてを解き明かしているいるはずだなんて思い込みは、とんでもない「迷信」である。

(以上)
 
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