日本人の起源(縄文・弥生・大和)
312322 日本語成立の過程〜日本語は混合言語である
 
田野健 HP ( 55 兵庫 設計業 ) 16/02/15 AM01 【印刷用へ
HP「日本人の源流を探して」リンクの中で日本語の形成過程について書かれた部分があったので紹介して置きたい。筆者の書かれている論旨は、日本語は20000年前の原始ツングース系言語を基にして、その後、スンダランド沈下に伴いたどり着いた南方系言語が栽培文化と共に語彙をもたらしたと言う。
通常は語彙は代わらず、文法は支配などによって変わるといわれるが、日本のように断続的に長い年月にわたって渡来民が続く場合には逆転現象が起きるのではないかと思う。
著者が言うように、縄文時代前期に古日本語は完成していたのではないかと思われる。そしてその後の倭人、百済人の吸収を以って漢字を交えた上代日本語は完成する。後の和製英語もしかりだ。日本語とはまさに地域の外圧状況を反映しており、来るものを吸収し、すこしずつ改変されていった年輪のような言語なのだと思う。

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1)20000〜30000年前頃、華北文化センターからナイフ形石器文化を伴って、プリミティブな原始ツングース系言語が朝鮮半島や日本列島(津軽海峡まで)に展開した。
2) 12500〜13000年前ごろ、荒屋型彫器を伴う、クサビ形細石器文化が、極東方面に押しよせた。彼らは原始アイヌ系言語を使っていたらしい。彼らは冷涼な気候を好み、日本列島ではあまり
西日本地域と混交することはなかったのに対し、北部朝鮮では、ツングース系朝鮮語と混合したようである。安本美典の分析では、アイヌ語と日本語より、アイヌ語と朝鮮語の方が近い関係にある。
3)6000年前、縄文前期のころ、同じツングース系の言語であった、古日本語と古朝鮮語は方言のレベルから別の言語に分裂したと、言語年代学から推測される。古日本語には、東アジアにおける位置的関係から、照葉樹林文化(雑穀)や古栽培民の文化(芋)、熱帯ジャポニカを含む文化などを持つ、様々な民族や集団が断続的に流入し、多くの南方系言語の語彙をもたらした。筆者は、古日本語(日本基語)は、かなり早い時代に完成していたと考える。

少なくとも、完成し尽くされた言語といわれる、サンスクリット語の成立時期、3000年前には、すなわち新年代観でいっても、水田稲作農耕技術の到来以前に、日本基語は混合言語として既に成立していたと考える。なぜなら、1万年以上に及ぶ縄文文化が崩壊し、全く新しい、農耕技術や社会制度をもたらした弥生渡来人の故郷が、上代日本語から全く推測できないという現象は、日本基語がよほど完成され、語彙も当時としてはそれほど借用しなくても済むほどに十分であった(渡来人の言語を農耕技術関連語として以外必要としなかった)という理由以外、説明が付かない。

4)弥生時代、水田稲作農耕技術をもたらした渡来人は、予想以上に高度な日本基語を習得し、いわばその北部九州方言「倭人語」をもって勢力を拡大し、西日本一帯に遠賀川式文化圏を確立する。これにより倭人語は「日本祖語」といえる標準的存在となった。
中部・関東地域でも農耕文化を受け入れた集団は、日本祖語を受け入れる。
5)ヤマト王権が成立する時代、南部九州にも新しい文化を拒否して、南西諸島にスピンアウトした集団がいた。彼らが使っていた方言がより独立色を強め、琉球語(琉球方言)となった。一方、日本祖語は中国語から、文字という記録媒体を手に入れ、文化や思想語を大量に日本語の中に取り入れ奈良時代に「上代(上古)日本語」が成立した。

これが、日本人の成立と日本語の成立との整合性を考えた筆者の日本語論である。
 
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312572 日本語は、BodyとHeartは南島語から、HeadとSpiritはアルタイ語から形成された複合言語 @ 麻丘東出 16/02/23 AM00

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