人類の起源と人類の拡散
310491 人類とチンパンジーのDNAが99%一致しているという定説の嘘
 
冨田彰男 ( 52 兵庫 経営管理 ) 15/12/24 PM03 【印刷用へ
分子時計説は、人類とチンパンジーが分岐したのは500〜600万年前としており、これがほぼ定説となっている。分子時計による時代測定のいい加減さは307091で指摘した通りだが、人類とチンパンジーが分岐したという説も鵜呑みにはできないようだ。

人類とチンパンジーが分岐したという説の根拠は、両者のDNAが99%一致することとされているが、この99%一致という話自体が、データを都合よく改竄した上で成り立っているものらしい。
『gigazine』2015年07月21日「人間とチンパンジーのDNAは99%一致するというのは本当なのか?」リンク
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「人間とチンパンジーではDNAの違いはわずかに1%しかない」という「99%一致説」が世間に浸透しています。しかし、本当に遺伝子配列の99%が一致するかというと、そうではないことが指摘されています。人間とチンパンジーのDNAの違いはどの程度のものなのか、DNAの違いを調べることに意味はあるのかなどが、分かりやすく解説されたムービー「Are We Really 99% Chimp?」が公開されています。

よく言われるのは人間とバナナの遺伝子(DNA)は50%が一致するということ。同様に、人間と犬では80%が、チンパンジーにいたっては99%のDNAが共通だと言われます。この場合、体内の細胞を取り出してみると、染色体に代表されるDNAの遺伝子情報のごく一部のみが異なるように受け取れます。

しかし、実際には人間とチンパンジーでは、DNAの遺伝子情報はかなり違っています。人間とチンパンジーが別の種に別れたのは600万年前から800万年前。別の種になってからも、ともに進化を続けて遺伝子情報がそれぞれ変化してきました。人間の染色体は23対なのに対してチンパンジーは24対と、それぞれ独自の進化を遂げてきました。

遺伝子情報を文字に書き起こして比べてみます。
人間にあるけれど、チンパンジーにはない遺伝子情報やその逆もあり。それ以外の部分は、塩基配列はごく一部が違うだけでほとんど同じ。これらの違いを科学者がどう捉えるのかが、99%一致説の鍵を握ります。

塩基配列のわずかな違いは一つずつ数え上げることは可能。では、まったく違う部分はどう扱えばよいのでしょうか?
例えば、人間とチンパンジーとで記述自体は共通しているけれど、人間では2回繰り返す場合はどうでしょう。
これらをすべて1文字ずつ違うものとして数え上げるべきか……それともパラグラフ全体を「1つ」の違いとして数えるべきか。
同じパラグラフでも異なる場所に現れている場合はどう考えるべきか?
文字列の順序が反対の場合は?
文を区切れば一致する場合はどうか?……など判断が難しい場合がたくさんあります。

この難問に対する科学者の回答は……なんと、「大きく異なる部分は切り捨てる」という大胆な方法。
その数、なんと13億文字。
一方、残った24億文字だけを考えて……比較した結果が「98.77%の一致」というわけです。つまり、人間の25%のゲノムとチンパンジーの18%のゲノムを無視して、残りの部分だけを比較して出されたのが「人間とチンパンジーはDNAが99%一致している」という99%一致説なのです。

さらに、根本的な問題としてDNA情報の異なる「程度」は単純な文字列の違いでは計れないというものがあります。
わずかなDNA情報の違いで、姿かたちがまったく異なることがあったり……他方でDNA情報がかなり違うのに、ほとんど同じ形の場合もあったりします。
つまりは、DNAの情報がほとんど同じであることをもって、生物学的に「近い」とは言えないということ。

しかし、DNA情報を調べることに意味がないかと言えばそうでもありません。DNA情報はその動物が進化してきた「歴史」を記録している情報として非常に大きな意味を持っています。

進化する度に異なる枝に分かれてきたそれぞれの進化の過程を示すのがDNA情報。その進化の過程を考えれば比較的近い段階で分かれた人間とチンパンジーが非常に近い種であるのは確実だと分かります。もちろんバナナと大きく異なるのも確実と言えるのです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
つまり、人類とチンパンジーの遺伝情報37億文字のうち、大きく異なる13億文字(35%)を除いた24億文字(65%)だけを比較して、人類とチンパンジーのDNAが99%と一致すると、学者は唱えているということだ。
同じ部分だけ比較すると一致するのは当り前であって、まるでペテンのような話だが、実態としては、人類とチンパンジーの遺伝情報は64%程度しか一致していないということになる。

チンパンジーが人類と近い種であることは間違いないが、チンパンジーだけを人類の祖先と限定することはできないのではないか。チンパンジー以外のサルから人類は分岐したということも十分、有り得るはずである。
∵足の指が先祖返りして、それ以前の獣たちと同様、足で枝を掴むことが出来なくなったカタワのサルが人類である以上(実現論1_6_01)、チンパンジー以外のサルから分岐したとしてもおかしくない。むしろ、その方が自然だからである。
 
List
  この記事は 307091 への返信です。
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_310491
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
人間とチンパンジーのDNAは99%一致するというのは本当なのか? 「共同体社会と人類婚姻史」 18/09/16 AM00
10/14実現塾「サル・人類史年表1」〜原猿/真猿の定義(共認機能に着目しない学者の定義は無効) 「共同体社会と人類婚姻史」 15/12/29 AM00
310670 人類のDNA、15%はチンパンジーよりゴリラ寄り 定説覆す研究結果 孫市 15/12/28 PM06

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp