原発
310021 福島原発の事故とチェルノブイリが単純に比較できない理由
 
雲渓 15/12/08 PM10 【印刷用へ
セシウムがこれだけ多く観測されているという点がこの福島の一番怖い点であり、さらにそれを8日で半減するヨウ素に換算しているというごまかしが、さらにその事実を見えなくさせている。

政府、東電が誰よりも事実を把握しているはずであるであるが・・・その事実を巧妙に見えなくしている意図は・・・?



近代科学を切開するリンク引用

マスコミや外国の原子力推進者の見解でチェルノブイリとの比較でベクレルの総量比較が成され、それが1/10以下だから同じレベル7でも比較にはならないとされているが、ちょっと怖い数字がある。

250037によると4月22日に原子力安全委員会の小原氏が漏らした数字は恐ろしい。

ヨウ素131が、一時間あたり6990億べクレル。
セシウム137は、一時間あたり1430億べクレル。セシウムはヨウ素に換算すると40倍なので、一日あたりは137兆2700億べクレル。
合計すると、153兆7120奥べクレル。

153兆ベクレルのうちセシウムの割合が9割を占めるのである。

以下は先月の3月24日の日経新聞に書かれていた記事である。
>【ベルリン=赤川省吾】オーストリアの気象当局は23日、福島原発の事故で放出されたセシウム137の量は旧ソ連チェルノブイリ事故時の20〜60%にあたるとの試算を公表した。ヨウ素131は同20%としている。国際機関を通じ日米ロなどの観測所から取り寄せたデータをもとに算出。

これによると福島の事故の特徴はチェルノブイリに比べてセシウムが明らかに多いという傾向である。
一瞬で爆発したチェルノブイリと、だらだら1ヶ月も2ヶ月も放射能を放出している福島。その違いは、セシウムとヨウ素の比率の違いに現れているのではないか?要するに福島は危険度が高いセシウム型の事故である事が
指摘できる。

このセシウムとヨウ素をどう評価するかというのが、ポイントになるが、現在全てセシウムはヨウ素に換算されてベクレル表示されている。その換算式がセシウム×40倍=ヨウ素×1倍という事になっているが、この換算式が実に科学的根拠の薄い数字で、おそらくはINESが人体への影響度合いの差はこのくらいだろうと定めた数字を基にしているに過ぎないからだ。
セシウムとヨウ素の違いはその半減期の違い(セシウム 30年、ヨウ素8日)を見ても全く別の性質の物質と言っていいほど異なり、ヨウ素が数日で排出されるのに対して、体内に1年近く留まり、数十年間土地を汚染し続けるセシウムはヨウ素のわずか40倍というような数字ではとても比較できるとは思えない。場合によっては一桁違う数字になるのではないか?

セシウムがこれだけ多く観測されているという点がこの福島の一番怖い点であり、さらにそれを8日で半減するヨウ素に換算しているというごまかしが、さらにその事実を見えなくさせている。

東電がセシウムの量をヨウ素換算して直ぐにレベル7に上げたのも頷ける。たぶん、セシウムの怖さを最も知っているのはチェルノブイリであり、その情報を把握している政府であり、東電であろう。
福島型の事故は放射物質の特性から見て、チェルノブイリより長期に渡りダメージを受けるという特徴があるのではないか?
 
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