アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
307816 世界同時株安、背景には「過剰流動性経済」の破綻
 
匿名希望F 15/09/18 AM10 【印刷用へ
岩?博充の「経済ニュース」サイトより『世界同時株安、背景には「過剰流動性経済」の破綻?(リンク)』を御送りします。
同時株安の理由は、本質はリーマンショック以後続けて来た、世界中の金融緩和策=過剰流動性相場が限界に来ているとのこと。
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中国のバブル崩壊、米国の金利引上げ、そして日本のGDP悪化などなど……。様々な要因が重なって、世界同時株安が起こった、と報道されている今回の世界同時株安だが、本格的な回復はまだ先になるかもしれない。

 市場が落ち着きを取り戻そうとしているのは事実だろうが、その背景には下落幅は大きいもののリーマン・ショックのときの大暴落に比べると、何が原因で株価が下落しているのかがはっきりしているため、それほど大きな混乱はないようだ。

リーマン・ショックのときは、クレジット・デリバティブ市場での混乱だったために、その原因が分かるまで時間がかかった。ただ、今回の暴落は一応中国経済のバブル崩壊、米国金利の上昇という2つの項目が割とはっきりしているために、世界中の投資家が比較的楽観視している。

しかし、実は今回の世界同時株安はかなり奥が深く、楽観は禁物だと私は思っている。というのも、今回の世界同時株安は、1930年代の大恐慌に似たパターンだからだ。

 当コラムの2012年9月30日にも書いたのだが、1930年代の大恐慌というのは、29年の大暴落があってから8年後の1937年に再び、29年の景気後退を上回る規模のリセッションを経験している。詳細については、下記の当コラムをもう一度見ていただければと思うが、30年代の大恐慌というのは文字通り100年に一度級の大恐慌であり、リーマン・ショックもまた100年に1度の大恐慌だった。

欧州債務危機、アゲイン(リンク

30年代の大恐慌とリーマンショックの共通項というのは、どちらも急激に落ち込んだ経済を立て直すために、政府が目いっぱいの経済政策や金融政策を実施したことだ。いわゆる「小さな政府」の真逆のスタンスを取った。

30年代の恐慌ではニューディール政策などを実施して、世の中に雇用を創設して、資金を流した。リーマンショックでも、直後から非伝統的な量的緩和を実施して、世界中に緩和マネーをばらまいた。

 現在の金融政策は、景気後退に陥った時には、政府が紙幣を際限なく印刷して世界中にばらまくことで、景気を回復させようという方法、いわゆる「リフレ政策」が主流になっている。日本のアベノミクスや黒田バズーカー砲も、その考えに基づいて行われている。

 確かに、現在の米国経済は様々な面で回復を遂げつつある。しかし、これはFRBのバーナンキ元議長が中心になって実施した「ヘリコプターマネー」による「非伝統的量的緩和政策」による回復ではなく、近年の米国経済のイノベーションやスピーディーな債務処理を可能にする社会構造などが功を奏しただけであって、米国経済は放っておいても自然に景気は回復したのだと思っている。

そもそもリフレ政策という概念は成功しない。日本でも、経済規模からすれば、米国をはるかに上回るような凄まじいマネーのバラマキをしておきながら、2%のインフレ率も達成できていない。もともとリフレ政策はただ単に金をばらまくだけだから、過剰流動性を引き起こして、やがて過剰債務が残るだけで終了する。要するに、バブルを起こすための政策にすぎない。

つまり、FRBの量的緩和政策が長引いて必要以上に上昇してしまった株価や資源価格が、ここにきて下落を始めているとみたほうがいい。日本の株価が大きく下落しているのも、黒田バズーカー砲やアベノミクスと言った恣意的な金融政策によって、株価が高くなりすぎてしまったからだ。

よく、日本経済はバブルではない。企業業績の上昇を伴った実体ある景気回復だ、という人がいるが、意図的に為替を安く誘導して、為替差益を取り込んで回復しているにすぎない。現在の日銀の量的緩和政策がなくなれば、また元の状態に戻ることは明らかだ。イノベーションもなければ、構造改革もない日本経済が、為替が安くなったぐらいで回復するはずがない。

しかも、日本は今日(26日)のように4頭のクジラ(GPIF、共済年金、ゆうちょ銀行、かんぽ生命)を使って、株価下落を意図的に阻止している。公的資金を使って「管制相場」を作っている状況は、まさに日本の未来を潰す行動と言える。とりわけ、GPIFはこのまま株価が下落すれば、莫大な損失を出し、国民の公的年金を台無しにする。本来、そんなリスクを取ってはいけないマネーだ。そんな大きな変革を伴う政策を、安倍内閣という三権分立のうちの行政の長が単独で、何も考えずに実施してしまった。

ちょっと話はそれたが、いずれにしても、今回の株価暴落、世界同時株安は、確かに中国が引き金にはなったが、本質はリーマンショック以後続けて来た、世界中の金融緩和策=過剰流動性相場が限界に来ていると言っていいだろう。過剰流動性が招いた過剰債務や投資の行き過ぎが、ここに来て破綻しつつあるということだ。ちなみに、中国経済の崩壊で最も困るのは、日本国内のマンションメーカーだろう。都心部の大半の高級マンションは、中国人投資家がマネーロンダリングを兼ねて買われていた。そのメカニズムが崩壊することを意味する。
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