農村を活性化させる為には?
30406 評価闘争が活力源となった酪農家
 
本田真吾 HP ( 45 香川 建築家 ) 02/05/09 AM00 【印刷用へ
>人類は、既に物的な生存圧力から脱却した以上、生存圧力を背景とする同類闘争(掠奪闘争や私権闘争)から、同類圧力を背景とする同類闘争へと脱皮するしかない。その新しい同類闘争こそ、このNW板で1〜2ヶ月前に明らかにされた新しい潮流、即ち人々の外向収束(社会収束)⇒認識収束が生み出す認識闘争(評価競争)である。(30282四方さん)

同類圧力をもとにした認識闘争(評価競争)とはこのようなものではないか、という内容のTV番組が放映されていた。山地(やまち)酪農(だったと思うが)という、雪のない間は、山地で自然の草を、冬には自ら栽培した牧草を牛に与え、濃厚で添加物を含まない牛乳をつくる酪農法だった。

そしてそれは、栄養価の高い輸入飼料などを与えないために、普通の半分以下の量しか搾乳できない。その代わり、安全で牛乳本来の風味があるというものだった。

彼は、脱サラで、祖父母.子供たちを含め10人くらいの家族を連れ、酪農をはじめた。家族皆で働いて100万程度の収入しかなかったらしい。家族にとんでもない迷惑をかけたとも思ったそうだ。しかし、こう言う牛乳を皆が求めているという確信(意識を対象化)で『質=皆の期待に応える内容』を追い求めた、金ではない。

そして、求めてる人に応えたいと、独自のブランドで少量ながら直販をはじめた。そうすると、口コミでどんどん販路は広がり、今では年収250万くらいにはなったそうだ。また、購入者に感謝の意味もこめて、年一回農場で交流会も開くようになった。

これは、酪農家が購入者にあって感謝の気持ちを伝えるために企画したそうだが、実際は購入者がいつもおいしくて安全な牛乳を届けてくれる、酪農家に感謝の気持ちを伝える(=評価を伝える)場になっていた。酪農家は本当に嬉しそうだった。

彼は、皆の求めているもの(意識)を対象化し、その期待に応えるべく『質』をめぐる評価闘争をしているのだと思った。そして、その活動成果に対して、大きな評価を受け明日への活力としているのだとも思った。

この手の内容は、マスコミにとって健康ブームとか自然志向とかという流行の一環として、よく放映されている。しかし、取材をするマスコミとこの酪農家の意識に明らかな断層があるように思えた。

例えば、健康ブームの中で狂牛病問題は、山地酪農に追い風ではないですか?という質問があった。彼はこう答えた。(金銭的には)追い風に違いない。しかし、農家は皆一生懸命やっている。まじめに働く同胞があのような評価をうけるのはたまらない。

市場原理で無理やり、皆がの望んでいる『質』とは別のものを押し付けておいて、ただそうするしかなかった農家をせめるのはおかしい、という気持ちで一杯だったんだろうと思った。

 
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