引き続き崎谷博征氏の『医療ビジネスの闇 ”病気産生”による経済支配の実態(リンク)』よりポイントを紹介します。
今回はどのように戦争とともに発展した近代医療についてです。
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■世界の近代医療も乗っ取るべし
皆さんは「製薬会社が第二次世界大戦の主役だった」と言ったら、さぞかし驚かれることでしょう。しかし、「歴史は小説より奇なり」です。
1925年、アメリカと大西洋を隔てたヨーロッパ大陸のドイツで「IGファーベン」という会社ができました。IGファーベンは、ビックファーマのバイエル、ヘキスト、BASFとその他、ドイツの化学製薬関連企業の強力なカルテルでした。従業員は8万人をゆうに超えるという大企業です。
IGファーベンは、さらにヨーロッパ全域をマーケットにする野望を抱き、その資金力でドイツのヒトラー率いるナチスを育てます。ナチスに占領されたオーストリア、チェコスロバキア、ポーランド、ノルウェー、オランダ、ベルギー、フランスなどの石油重化学・製薬会社はすべてIGファーベンに組み入れられました。1932年から33年にかけて、ヨーロッパに”IGファーベン帝国”が誕生したのです。戦争に必要な爆薬と合成ガソリンの100%がIGファーベンの工場から調達されました。ナチスの快進撃はIGファーベンの快進撃でもあったわけです。
1942年から終戦の1945年まで、IGファーベンは自社の特許製薬を世界に広めるため、アウシュグィッツやダッハウのような強制収容所で人体実験をおこないました。強制収容所は、毒ガスで収容者を死亡させるのではなく、本当は薬の人体実験が目的だったのです。ナチスが使ったとされる「チクロンB」という毒ガスも、元はIGファーベンの特許殺虫剤でした。
ロックフェラー財閥は、ロスチャイルド財閥のモルガングループの協力を得て、IGファーベンの最大の資金供給者になります。実際にIGファーペンの筆頭株主は、ロックフェラー財閥のスタンダード・オイルでした。またIGファーベンもロックフェラーファミリーを除けば、スタンダード・オイルの筆頭株主だったのです。つまり、ロックフェラー財閥、ロスチャイルド財閥はIGフアーベンを通して、ナチスに戦争遂行に必要な資金や石油を提供していたのです。
そして1945年の終戦を迎え、IGファーペンの株は、ロックフェラーとロスチャイルド/J・P・モルガンへ移譲されます。この年にロックフェラーは、世界の石油と製薬を支配するだけでなく、世界の政治をもコントロールするため、サンフランシスコに国際連合を設立しています。また、国連傘下にWHO(世界保健機関)やWTO(世界貿易機関)を自身の石油と製薬の利益を拡大させる政治的道具として設立、配置しました。
その2年後の1947年に、第二次世界大戦における戦争犯罪を裁くためのニュールンベルク裁判がおこなわれました。この裁判で、アメリカの政府調査団は「IGファーペンがなかったら第二次世界大戦の遂行は不可能であった」と結論しています。ニュールンベルク裁判では、大量殺人、奴隷的虐待、およびその他の非人道的犯罪により、IGファーペンの役員および幹部24人に有罪の判決が下されました。しかし驚くべきことに、1951年までにその全員が釈放され、ドイツの企業に再び舞い戻っているのです。
ニュールンベルクの法廷はIGファーベンをバイエル社、ヘキスト社、BASF社に分割しました。今日、IGファーベンから分岐したこの3つの会社は、親会社だったIGファーベンが絶頂期を迎えた第二次世界大戦の最後の年1944年の規模より、おのおの20倍も大きくなっています。
そしてロックフェラーのリーダーシップの下で、IGファーベンの子供たちである3社は、彼らの利益をバックアップする政治家を支援し続けました。そのひとりが化学工業協会の有給ロビイストのヘルムート・コールです。彼は16年間ドイツの首相を務め、その間にドイツの製薬化学産業は、
150か国以上にその子会社が設立され、かつてのIGファーベン以上の世界有数の輸出企業となったのです。
1963年には、ロックフェラーのための製薬輸出国となり下がったドイツ(当時は西ドイツ)が中心となって国連のメンバー国に働きかけ、すべての特許医薬品以外のビタミン、ミネラルや特許の関連しない自然治療を禁止するようにしました。これは1910年のフレクスナー・リポート以降に、アメリカ国内でロックフェラーが近代医療の独占を成し遂げた方法をそのままコピーして世界規模に発展させただけのことなのです。こうして世界でも特許医薬を中心とした近代医療がスタンダードとなっていったのです。
このように世界の近代医療はロックフェラーたちの石油と製薬の掌握によって、コントロールされるようになりました。石油、製薬、銀行と国連のような政治集団は表裏一体なのです。
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