実現論を塗り重ねてゆく
280301 ■リーダーに必要な視点とは?(1)
 
奥澤健 ( 32 埼玉 会社員 ) 13/08/24 PM07 【印刷用へ
バブルの崩壊以降、少しも良くならない景気。マイナス益の企業が続出しており、経営コンサルに打開策を依頼する企業も少なくありません。しかし、彼らは給与ダウンやリストラなど小手先の利益回復対策しか提示できず、悪化の一途を辿る状況を突破する抜本的な答えを語ることはできないのが実情です。

時代はかつて無い程の大転換期を迎えています。大転換に適応するには、現在の人々の意識と、それが生み出す新しい社会の姿を明確に掴む必要があり、それには、次代を読み解く新たな理論が不可欠です。その構築には、人類史を振り返って、人類の歴史段階的な発展の仕組(実現構造)を明らかにしなければなりません。類グループでは、40年に亙ってその追求を重ね、新たな理論を構築⇔改良する中で、様々な問題を乗り越えてきました。

これから紹介する投稿は、新たな理論を用いて、大転換期を読み解いた認識です。これを理解すれば、「@正確な状況認識」「Aそこから導き出される方針」「B方針の根拠となる実現基盤」を獲得でき、社会に対して、次代の可能性を発信できるようになります。これこそ組織のリーダー(経営者)に求められる役割。これを体現できれば、確かな経営はもちろん、(経営者に同化して)社内での二番手・三番手を育てることもできます。

経営者の方々には、この認識を武器にして、次代の可能性を切り開いていただきたいと思います。

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【@人類史の視点】
○潮流1:共認原理と私権原理リンク
○潮流2:戦後日本の意識潮流リンク
人類500万年を貫く統合原理は、共認原理。課題を共認し、役割を共認し、あるいは規範や評価を共認して、集団や社会を統合してきた。そこでは、集団を破壊する自我や性闘争は封印されてきた。しかし1万年前頃から人口が増大し、それにつれて集団間の軋轢も増大し、集団的自我が発現してゆき、6000年前頃乾燥と飢餓を契機として略奪闘争が開始された。5000年前頃には、人類最初の武力支配国家が成立する。
人類社会は、人々が力の序列を共認し、それを言葉化した「身分」を共認することによって、はじめて安定的に統合される。従って序列統合の社会は、誰もが私権(の獲得)に収束することによって統合された私権統合の社会であり、日本は’70年まで一貫して私権統合の社会であり続けた。

○潮流3:’70年、豊かさの実現と充足志向リンク
’70年、工業生産の発展によって、ほぼ貧困が消滅し、豊かさが実現された。従って、豊かさの実現をもって、人々の意識は私権収束から共認収束へと大転換を遂げた。しかし、この時点では、肉体的な潜在思念の大転換に留まっており、「現実には市場は利益追求のまま」なので、顕在意識は私権収束→私権統合のままである。つまり、人々の潜在意識は共認収束しているのに、顕在意識が旧い観念に捉われているから、誰も新しい可能性を実現できないのだ。


【A市場経済の視点】
この間の大転換に伴い、リーマンショックに代表される「市場の崩壊」が顕著になってきた。それはなぜか?
現在、人々の物的欠乏は衰弱しているため、市場は縮小してゆかざるを得ない。ところが、「市場拡大は絶対」というイデオロギーに囚われた学者・官僚・マスコミ・政治家は、不足する需要を補うべく、国家に巨大な借金を作らせ、その資金を市場に注入し続けてきた。つまり、この間の経済成長は見せかけにすぎず、最終的にバブル崩壊となって表れている。このように、謝った状況認識を基に判断しているから、市場の崩壊という形で表れてくる。
従って、市場の行末を考えるためにも、市場の成立過程から正確に状況認識を押さえる必要があるのだ。

○自主管理への招待(1)工業生産から意識生産へ。リンク
この不況の中で、「意識」を売る教育産業や情報産業あるいはサービス産業が、着実に生産を伸ばしてきている。これは過去のいかなる不況期にもなかった、新たな状況である。つまり、時代は今、工業生産から意識生産への歴史的な生産力の転換を遂げようとしているのだ。

○潮流4:輸血経済(自由市場の終焉)リンク
○潮流5:失われた40年リンク
’70年、豊かさが実現された時、「市場は拡大を停止するしかなくなった」のだという現実を直視し、素直に『ゼロ成長』戦略を打ち出していれば、現在見るような経済危機に陥ることもなく、また国際競争力を失うこともなかった。しかし、特権階級は「市場拡大を絶対」とするイデオロギーに固執し、900兆もの資金を市場に注入し続けてきた。これは、彼らが己の特権とそれを支えるイデオロギーにしがみ付いてきた結果であると云うしかない。

○実現論:序5(上)米国債デフォルトリンク
○実現論:序5(中) 国債暴落後の世界経済はどうなる?リンク
「日本の国債はその95%を日本が保有しているので暴落しない」という話をよく聞くが、その話は重大なポイントを見落としている。日本国債を保有している日本のメガバンクは、既に外資(金貸し)に支配されている可能性が高い。とすれば、日本の国債も米欧の国債と同様に、いつでも暴落させることができる。それでは、日本国債暴落→リセット後の世界経済はどうなるのか?大胆に予測して見よう。

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(2)に続く。
 
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 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
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大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

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