日本を守るのに、右も左もない
280133 「基準」の崩壊 〜私権制度の末期症状〜
 
佐藤賢志 ( 50 東京 デザイナー ) 13/08/18 PM07 【印刷用へ
3.11原発事故での「想定外」という言葉が象徴するように、私権時代につくられた「基準」や「規格」などの「ものさし」が機能しない時代になった。それが最近、加速していると切に感じる。

本業である建築設計に引きつけると、設計の基礎となる「技術」の基準が現状にそぐわないケース、根拠性の薄いものなどが顕在化してきた。

例えば、屋根が強風時にも飛ばないための基準、それに準じた現代的工法による屋根が「想定外」の自然外圧を受けたとたんにあっけなく吹き飛ばされる。

想定外のゲリラ豪雨に見舞われるとまた、アスファルトで表面を固めた都市の排水、調整機能がいたるところで破綻する。都市計画的には、基準どおりに構築されたものだが。

地震力に対抗するために定めらた設計する際の「地域係数」という基準もこれに該当する。計測環境が整いデータを取り始めた数十年の統計と、それ以前の歴史から推定された「基準」だが、3.11大震災前後の状況を見ても、適切な数値になっていないことが明らかになってきた。


これらの現象は、古来から受け継いできた自然の摂理に徹底同化したうえで、生活を守るための技術が近代になり分断されたこと。
市場原理で覆いつくされて経済成長を叫ぶ一方で、現実の末端のいたるところでギリギリのコスト削減を迫られるという、矛盾。
後世に多大な禍根を残し追いつめるという行為である事を知ってか知らずか、目先の私権確保を最優先してきた現代人、現代社会の失策である。

さらにTPPでは、わずかに守られた基準や規格も、外圧によって反故にされ、ガタガタにされようとしている。

人類の営みを豊かにしようと開発されてきた「技術」。それを実現するための「指針」であった「基準」がいたるところで綻びを見せている。


・・・いったいどうすれば良いのか?

これまでの歴史(社会)構造を解明、自然の摂理の学びを通じて本源価値を確信し、未来を創る意志のある者が、
そして、本流となる自給思考の潮流にのって実現する意志のある者たちが、新しい時代の新たな「指針」を創りあげる、そして塗り重ねていく必要があるのだろう。

これは、次代をリードする共同体ネットワークの社会的責務の一つともなるように思う。
 
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