市場は環境を守れない、社会を統合できない
270453 銀行は救済、メーカーは見殺し。低品質が栄え、高品質が滅ぶ。なぜだ!?
 
岡本誠 ( 59 兵庫 経営管理 ) 12/11/10 PM07 【印刷用へ
>なお、将来は、全ての工業製品の耐用年数を2〜3倍に上昇させる(例えば、耐用年数に応じて売り上げ税率に大きな差をつける)ことによって、物の生産・運送・販売およびそれに付帯する金融その他のサービスに要する労働時間は、1/2〜1/3に圧縮される。もちろん、必要資源量もゴミの量も半分以下となる。(256916

井口和基氏のブログでも、短寿命商品を買い替えさせることで利益を上げる企業が、長寿命で良い製品を作る企業より長生きすることに疑問を呈し、「粗悪品メーカーの利益に税金をかけ、それを良品メーカーに還元する」ことや、「ダンピング税を復活して、高品質でないと販売できないようにする」アイデアを提案されている。
リンクより紹介します。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(以下、引用)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(前略)
一般に「良い製品は長寿命」である。良い製品は品質がいい。だから多少のことでは壊れない。それゆえ寿命が長い。
私はそう思う。

かつてのドイツ製はすばらしかった。ドイツのツアイス社のカメラは世界中のあこがれであった。ナチスドイツの映画でドイツ兵がいつも首からぶら下げていた双眼鏡は、すべてツアイス社のものだった。精密光学機器といえば、全部ツアイス社製である。

戦後日本が真似をしたのがツアイス社の製品である。オリンパス、ニコン、ペンタックスなどなどあらゆる会社のモデルになったのがツアイス社製品であった。レンズはツアイスじゃなきゃだめだというのが、こういった光学製品に趣味をもつ人間の鉄則であった。

しかし、そうやってドイツのツアイス社製などの真似をしてもの作りすると、古き良きドイツ人のように精魂込め鍛練に鍛練を重ねた製品となってしまうためにどうしても製品の品質が非常に高くなる。そのため寿命が長くなる。1つ買えば、一生使えるのである。

私が中学1年生の時に買った五島製天体望遠鏡はさすがにいまではかなり古くなったが、光学系部分はいまだにカビすら生えず健在である。回りは傷だらけでかなり痛んでいるが、色収差もなければ、歪みもない。ほぼ完璧である。これまた五島製はツアイス製を模倣したからである。

こうなるとちょっと困ったことが生じる。1台買えば一生使えるのだから、せいぜい生産しても1人1台で終わってしまうのである。修理も必要ないから買い替える必要がないということになる。

ところが、これはバブル崩壊以降の世界の経済的空気の中では困りものとなる。なぜなら、増産体制で儲け主義に走ることができないからである。

こうなると、むしろ“わざと”壊れるように、何がしかのトリックや細工を仕込んで、自ら寿命を持つようにする必要があるということになる。

私の個人的印象では、日本製品はある時点からわざと壊れるように長寿命の製品になったということである。私個人の意見では、パナソニック製品は比較的すぐ壊れる。一番長寿命は私の観察した中ではサンヨー製品である。とにかくサンヨー製品は寿命が長い方であった。だからというわけではないが、私が家族を持ってからの家電製品はほとんどすべてがサンヨーであった。

しかし、長寿命の良品や高品質を作るサンヨーがなぜ倒産したのか?
ここに現代の経済学における何か詐欺的な間違いがあるように思うのである。

まあ、簡単に一言で言えば、「良い製品は儲からない」ということである。言い換えれば、「良い製品を作る企業は悪い製品を作る企業と競争で負ける」ということである。

洗濯機がまったく壊れず20年持つという洗濯機メーカーと、5年ごとに自ら半導体が崩壊して壊れる洗濯機メーカーとを比べると、前者は20年で1台しか売れないが、後者は4台売ることになる。4倍の収益となる。

これをよしというのが現代経済学者の御馬鹿な思考である。
しかし我々物理学者から見れば、前者の企業は地球資源を後者の1/4しか消費しない製品を作り、人類に貢献した企業ということになるはずである。

地球に4倍やさしい企業は1/4の収益しか上げられない。地球に10倍やさしい企業は1/10の収益しか上げられない。地球に100倍やさしい企業は1/100の収益しか上げることはできない。

これでは困る。地球に良い方がいい収益を上げるべきであろう。言い方を戻せば、100倍の長寿命の高品質の製品を作ることのできる企業は100倍の収益を上げるべきだろう。しかし現代の経済学ではそういうことは問題にもしないし、問題にもできない。

どうやればこの問題を解決できるのだろうか?
これが私が個人的にかなり前から気になっている問題なのである。

良い製品を作る企業(つまり、長寿命の製品を作る企業)の方が早く破綻するのである。粗悪な100円ショップが隆盛し、高品質の10000円ショップは100円ショップの1/100の寿命しかない。これでは困る。

1つのアイデアは、長寿命の製品を作る企業は、製造コストがその分1回ですむわけだから、資源消費が少ないわけである。逆に、短寿命の製品を作る企業は、製造コストがその分かかるわけだから、資源消費がかさむ。これを経済に取り込むべきだということになる。おそらく一番簡単なものは、粗悪品メーカーの利益に税金をかけ、それを良品メーカーに還元するということだろうと思う。

もしこういった制度というか、システムがあったとすれば、サンヨーは他のメーカーから補助金を受け取れたはずであり、破綻することは無かったに違いない。

いずれにせよ、ろくな製品を作らない会社が長生きし、成長できる社会や世界は明らかに間違っていると私は思う。粗悪品を作ったらすぐに滅ぶというような経済界こそ健全である。

その昔は「ダンピング税」というものがあったが、どうしてこの「ダンピング税」のようなものを復活させないのだろうか? サムスンやLGなどどんどんダンピング税を分捕れるではないか。海外の粗悪品メーカーからどんどん粗悪品税をつけて高品質でないと販売できにくくすれば良いのである。

とまあ、私がかなり前から個人的に考えていることを一応メモしておいた。
我が家はサンヨー製品に本当にお世話になった。どうもありがとう

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(引用おわり)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
List
  この記事は 256916 への返信です。
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_270453
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
新しい潮流7 同類圧力は、新しい認識によって生み出される
新しい潮流8 現実を対象化するための概念装置
新しい潮流10 外向仲間収束は、観客から協働者への移行の土台となる
新しい潮流11 外向仲間の拠点(収束核)が、認識形成サイトである
新しい潮流12 外向仲間の本質は認識仲間である
新しい潮流13 認識仲間の実現基盤
新しい潮流14 社会空間における本源共認の実現形態
認識形成サイト1 認識仲間の演場となる拠点サイト
認識形成サイト2 単なる共鳴・伝播と参加・協働の違い
認識形成サイト4 市場原理の観客読者と本源原理の協働読者
発信欠乏は、喉元まで出かかっている
認識の営業は、相手を選ばない
対象は、ネットに馴染んでいない普通の人々
認識営業の『まつり場』こそ、『原初の社会』である
新しい社会の原基構造
認識を伝えた相手にも、同じ充足感を味わってもらう
認識営業の条件:対象はあくまでも新しい相手
私達は「気付き」始めた
本当にどんどん広がってる!
新たな世代間対立の始まり
みんな期待に応える場では、全員が供給者=需要者
サークルの引力と交流会の引力
バラバラだった社会現象が、交流会では繋がっていく
心斎橋(アーケード)路店でA
心斎橋(アーケード)路店でB
心斎橋(アーケード)路店でC
「次は、路上の時代になる!」と言い切った、その女の子。
共認運動の最前線(なんでや露店)と後方基地(なんでや勉強店)1
勉強って、こんなにも面白いものだったとは!
なんでだろう?を超えてしまった高校生
おばちゃんの表情に見る社会不全の表出
なんで屋さんはなんでも屋になれる
否定を超えて可能性基盤へ 
大衆の言葉の変化もプラス思考で
発信するために、受信する
ツイッターで、ひたすら皆の役に立つ事実を伝える。自らが媒体になりきる。

『るいネット』は、50年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp