私の世代は、貧困がほぼ無くなったと言われている1970年代に学生でした。それ以前の高度成長期は多感な小中高の時代で、学生時代もその熱気が続いているような雰囲気でした。
お金があれば買いたい物はいろいろありました。
クルマなら2シーターのスポーツカー、上級者向けのスキー用具、洋服はメンズクラブといった雑誌もあり、地方出身者の我々は東京の連中に負けないようにファッションにも気を遣っていました。
学生だからお金がない。だから、欲しい物を買うためにいろいろなバイトで金を貯めてました。
そんな時代を経験した我々から見ると、今は本当に物欲が枯れてるという感じがします。
>何となく見ていた雑誌に、それとなく自分の欲しい!と思える商品が掲載されていた時、物欲が湧くとの事だ。
まさに、こういう実態なんだと思いますが、売る方もなんとか購買意欲を引き出そうと涙ぐましい努力をしているなあと思います。
我々の若者の時代は、みんなからうらやましがられるような、きれいな彼女をゲットするために、クルマやファッションや遊びに金を使う。まさに、自分の個的な「欲望」に直結している物欲でした。
一方、現代、購買意欲を引き出すために発信されている中身は、仲間と一緒に楽しむシーンなどが中心になっていると見えます。
裏返せば、いまの若者達の求めているのは、みんなと一緒に楽しんだり何かを実現したりすること。独りだけ突き抜けているような姿は逆に寒い…、そういった方向だと見えます。 |
|