特捜の前身をたどっていくうちに、敗戦直後に小沢裁判と酷似した事件があったことを発見しました。
以下時夢 杜寸氏ブログより引用(リンク)
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東京地検特捜部の前身は、敗戦国日本の隠匿された軍需物資をアメリカが接収する為に、実質GHQが創設した組織である。
東京地検特捜部は、47年(昭和22年)に「隠退蔵物資事件」を契機に、東京地検で特捜部の前身「隠匿退蔵物資事件捜査部」 通称「隠退蔵事件捜査部」が発足した。
「隠退蔵物資事件」とは敗戦後、軍需物資の燃料・アルミ・銅・貴金属・食料約2,400億円相当(現在の貨幣価値に換算して数十兆円)が行方不明となった。
この事件について、47年3月、日本自由党の世耕弘一が「日銀の地下倉庫に隠退蔵物資のダイヤモンドがあり、密かに売買されている」と発言した。
この発言を契機に、連合国軍最高司令官総司令部経済科学局長のマーカット中将の指揮の下、日銀の地下金庫を捜索してダイヤモンドや貴金属類を押収し、衆議院不当財産取引調査特別委員会は実態を調査することになった。
不当財産取引調査特別委員会が調査を開始したところ、その金の一部が大物フィクサー・辻嘉六に渡り、大物政治家に金をばら撒き、政界への発言力を増して、自身に有利な事業展開を図ったことが判明した。
この事件を契機に、GHQの指揮下にあった検察庁に、隠匿退蔵物資事件捜査部(現・特別捜査部)が設置されたのだ。
---------------------------(引用終わり)
当時の報道では、辻嘉六は「軍需物資で私腹を肥やす天下の極悪人」ということになっているが、事件の背後にはかなり異なる状況があったようだ。
以下「ぴゅあ☆ぴゅあ1949」より引用(リンク)
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辻嘉六事件/世耕情報事件とは何か。
「誰と誰が、どの様に、何に」 関わった事件だったのか。
(中略)
1. 同事件は大きく分けて、
(1)辻嘉六の資金問題、
(2)中曽根幾太郎の軍服払い下げ詐欺事件、
(3)亀井貫一郎の資金問題、
の、3つの事件 (本来は個別の事件) で構成され、これらが(意図的に)一体化して論議されるようになること。
2. 検察主導でストーリーが構築され、それに人物を当てはめていくという検察得意の手法で構成された様子があること。
3. 発端は小さな詐欺事件であるにも関わらず、脇役であったはずの辻嘉六のフィクサー生命が、結果的に絶たれていること。
4. 「辻嘉六事件」と「昭電疑獄」は同時期に発覚し、両者は裏表の関係にあること。
5. 「辻嘉六事件」 と 「昭電疑獄」 の収束した昭和23年末期に、入れ替わるように第二次吉田茂政権が発足し、また岸信介/笹川良一/児玉誉士夫が巣鴨拘置所より釈放されたこと。
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一連の小沢裁判とまったく同じ構造が浮かび上がってくる。この事件後、特捜が立件した汚職事件は、田中角栄(ロッキード事件)、竹下 登(リクルート事件)、金丸 信(佐川急便献金)、鈴木宗男(斡旋収賄)、橋本龍太郎(日歯連贈賄事件)と続く。
隠匿退蔵物資事件を契機に特捜の前身である隠匿退蔵物資事件捜査部が設立された。と書けば「巨悪を暴く特捜」のイメージにつながる。
しかし実際は、GHQの指揮下で検察が政治的謀略を実行し、その成功体験を引継ぐ専門部隊として隠匿退蔵物資事件捜査部(そして現在の特別捜査部)が組織されたのである。“アメリカによる政治的謀略の実行部隊”が地検特捜部の本質なのである。 |
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