西欧科学は狂っている
260440 『科学はどこで道を誤ったのか』(11)〜“観念の絶対視”が近代科学技術の根本問題〜
 
ブログ 地球と気象・地震を考える 12/01/12 AM00 【印刷用へ
いよいよ、『科学はどこで道を誤ったのか?』シリーズも11回目を向かえました。
今回は次回の最終回に向けて、これまでのエントリーのうち、近代科学技術の発展の歴史を扱った(7)、(8)、(9)、(10)を改めて整理し、近代科学技術の歴史を通じた根本問題に迫りたいと思います。

◆ ◆ ◆“現実と乖離した観念のみ”で体系化されていく過程が近代科学技術の歴史
 
◆ 現実と乖離した観念(=数学)に自然を置き換え法則化することを優先した時代(17C)
近代の科学者たちは自然をあるがままに観るのでは無く、数学的形式にあてはまるように(都合よく)現実には存在しない抽象概念を創出しました。そして、事物の本質の探究よりも、数学的表現を用いて現象の定量的法則の確立を優先させたのです。
----------------------------------------------
自然認識における近代への転換を象徴しているのが、ガリレオの実験であった。 滑らかな斜面を用いることで落下時間を引き延ばして時間の測定を容易にし、かつ空気抵抗の影響を低減させることで自然界には存在しない真空中での落下という理想化状態に人為的に近づけてなされたその実験の目的は、それまでの魔術師による自然の模倣としての驚異の再現や技術者による試行錯誤を通じてのノウハウの改良ではなく、時間と空間の関係としての定量的法則を確立することであった。

※【福島の原発事故をめぐって 山本義隆著】より引用
----------------------------------------------
----------------------------------------------
ガリレオは、物体は「なぜ」落下するのか、さらには落下のさいに「なぜ」加速されるのか、というそれまでの自然学の設問それ自体を退け、物体は理想と考えられる状況において「どのように」落下するのかという問題−落下の様態の数学的表現の確定− に自然科学の守備範囲を限定したのである。 またニュートンは、万有引力の法則を数学的に定式化したが、重力の本質(なぜ引き合うか)を明らかにせず、自ら棚上げにした。

※【一六世紀文化革命 山本義隆著】より引用
----------------------------------------------
自然認識は近代以前から古今東西に存在しますが、数学による自然の記述に偏向したのは近代に入ってからです。「自然の言葉は数学で書かれている」というガリレオの発言に象徴されるように、自然界を数量化できるという幻想(正当化観念)が登場したのが17Cでした。    
... 続きはこちら
 
List
  この記事は 260330 への返信です。
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_260440
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
261078 ガリレオ〜宗教や哲学から脱し、市場に与した科学技術の黎明 鈴木隆史 12/02/02 AM02
『科学はどこで道を誤ったのか?』(12)〜近代科学の源流は、キリスト教の世界認識方法(中世初期)〜 「地球と気象・地震を考える」 12/01/18 PM03
260544 社会統合観念としてのキリスト教史【年表】 〜近代科学技術を考察する基礎資料として 鈴木隆史 12/01/15 AM01

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

「合同板」必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp