西欧科学は狂っている
259824 科学はどのように道を踏み外してきたのか?1〜支配そして騙し観念としての西洋近代科学
 
山澤貴志 ( 46 鹿児島 ITコンサル ) 11/12/24 PM07 【印刷用へ
福島原発事故後も一向に反省する気配を見せない原子力村の御用学者及びその背後にいる官僚・金貸したちを見るに付け、果たしてどうしてここまで科学は道を外れてしまったのか?と疑問に思わざるを得ない。またTPPで暗躍する種苗会社や薬品会社、CO2利権や軍事目的での気象操作の実態が明らかになる一方で、今度は生物多様性の名の下に、さらなる金貸しの悪巧みが進んでいる現実は、近代科学の認識論が共認原理を大きく逸脱していることを示しているのではないだろうか。

科学認識の元祖というべき、精霊信仰は、圧倒的な自然外圧に対して、「仲間たちとの期待・応望=共認原理」を背景としながら「徹底した現実直視のスタンス」と「その現実の背後に精霊という具体的だが実体を超越した観念の獲得」によって、普遍性や法則性を追求し、同時に、火の使用や弓矢の発明といった技術を洗練させてきた。しかし、常に自然は圧倒的な存在感を持つ畏敬の対象であり、であるが故に、祈り=期待・応望の対象であった。
言い換えれば、精霊信仰は徹底して共認原理に貫かれていたし、また現実圧力=自然の摂理に貫かれていた。

ところが、西洋に生まれた近代科学技術は、自然を恐れるどころか、人間は自然を征服し、そして克服できるんだ(≒創造できるんだ)というベクトルを伴って、原子力という「地球に太陽をつくりだす」ようなレベルにまで一直線に突き進んできた。そして、その都度、様々な問題現象(公害、病気、資源の枯渇etc)が引き起こされたにも拘らず、科学がもたらすリスクは全く省みられることなく、ついに地球破壊(放射能汚染、人工物質汚染、異常気象)という状況に至ろうとしている。そして、あれやこれやと詭弁を弄して、問題=現実を捨象し、利益追求にかなう一面的、目先的な研究開発を続けている。

そこには、既に自然への畏敬の念もなければ、現実直視の対象認識という科学認識の基本が喪失されている。むしろ、近代科学が(自然や同類に対する)支配を目的とした認識であり、(共認をないがしろにした)騙しのための認識であることを露呈しているのではないだろうか。

果たして科学はどうしてorどのように道(共認原理や自然の摂理)を踏み外してきたのか?そこには西洋に固有な3つの特殊性(@略奪性の高さA自我の強さ→観念性の高さB騙しのテクニックとしての詭弁性の高さ)が関連していると思われる。
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それらはイスラム・中国とも共通する@牧畜生産に起因する(自然)支配観念の形成A遊牧・交易に起因する私益第1観念が基盤として働いているように思われる。そして事実、中世以前は、西洋よりもイスラム・中国といった騎馬遊牧民が切り開いた商業先進地域において科学技術が先進的に花開いていた。

しかし、ルネッサンス以降、科学技術の中心がイスラム・中国から西洋に移動したという事実が示しているように、近世以降の科学技術を主導してきたのは西洋に固有な科学認識である。そこには十字軍によるイスラム世界との接触→金貸しの台頭という西洋に特殊的な市場発展(リンク)が動因として作用しているように思われる。

そしてこの西洋の特殊的市場(→科学技術)の発達の背後にはBギリシャ時代に引き起こされた氏族共同体の解体→山賊・海賊たちによる人工的な契約集団の形成という西洋の特殊性、及び、その後、西洋の支配観念となったキリスト教の性格が大きく作用しているように思われる。
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この西洋科学技術の発展の背景となった西洋科学認識の特殊性を明らかにしてみたい。

以下、論考はこれまでの「日本を守るのに右も左もない」ブログの一連の論考及び、坂本賢三教授(1931-1991)による「科学思想史」2008年岩波全書コレクションを参考とした。
 
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