経済破局は来るのか?
257992 アメリカの為替操作による対外債務踏み倒しを目的とした円高 
 
きっちょむ ( 大阪 会社員 ) 11/10/25 PM09 【印刷用へ
円高の理由にひとつに、アメリカの為替操作による対外債務削減があり、そのメカニズムの源流は、大英帝国による植民地インドからの搾取構造に遡ることが出来る。

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ジャパンハンドラーズと国際金融情報
外国通貨建ての対外債権:その価値の変動の主導権(コントロール権)は相手方にある。


(前略)

 そういえば、民主党政権で今は文部科学大臣をやっている財務省出身の中川正春議員は、「米国債を円建てで発行してもらえばいい」という意見を主張していた時期もあった。円建て米国債では円建てなのだから為替損益がでないということなのだろう。

 しかし、覇権国は自国通貨建てで国債を発行するから覇権国なのである。
 田村秀男氏の解説にはイギリスの例が書かれている。

(引用開始)

 大英帝国の場合は、金本位制で世界に君臨し、ロンドン金融市場を国際金融の中心に据えた。世界の金銀はロンドンに集中し、英国は金銀相場を思うがままに操縦した。植民地インドは銀本位制であり、インドは金本位の英通貨、ポンド建てで宗主国と資金決済を余儀なくされた。

 英国はインド向け債務が膨れ上がると、銀相場を金に対して高騰させる自国通貨安政策をとり、債務を減らすなど、莫大な為替差益を徴収した。英国の軍事費や国家公務員年金はインドが通貨ルピーで負担する。銀価格を上昇させると英国政府と国民が豊かになる仕組みだった。これが通貨を通じた搾取メカニズムである。

 現代の米国は大英帝国のような植民地を持たないが、基軸通貨ドル相場を引き下げることで、富を増やすことができる。

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(引用終わり)

 イギリスは、植民地インドには自国通貨である金建てで債務を発行し、植民地の通貨が銀であることを利用して、「為替差益」を徴収したわけである。銀に対する金の価値を下落させるか、銀の価値を高騰させるかのテクニックを使って、植民地向け債務を削減する仕組みを作ってきたというのだ。つまり、みすみす円建て米国債などということを認め、通貨覇権国の旨み(コントロール)を放棄するわけがない。

 通貨・マネーを大量に発行することは、通貨の価値を相対的に下げることであるから、植民地も通貨を発行して通貨の価値を下げないことには、相対的にその価値が上がってしまう。対外債権の目減りに合わせ、円安は輸出に有利で円高は輸出に不利というおまけもある。今、日本が円高で苦しんでいるのはそういうことだと理解できる。

 通貨の価値は、信用の量で決まる。人工的に通貨の価値を操作することは可能なのだ。これを巧みに行う仕組みが中央銀行であるが、中央銀行がなくても同じ事は可能である。

 通貨の価値というものは相対的に決まる。円安にすれば、対外債権の価値は上がる。対外債権の価値が下がるというのは借金を少しずつ踏み倒されているということである。国内でその価値を下げることはインフレであり、増税の代わりにも取られうる政策である。

 円高にされているのか、してあげているのかわからないが、政府・日銀の政策は、このような意味で「対米支援」であるということになる。

(後略)

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258321 日本政府が長年の円売り介入と円高で背負った含み損は40兆円に達する! 末廣大地 11/11/04 PM08

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