本能⇒共認機能⇒観念機能
25625 観念機能の考察についての中間整理A超越統合
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 02/03/04 PM11 【印刷用へ
それに対して私は超越統合を、次のような物と考えています。
超越統合は飢えと怯えと言う、極限的な不全感に苛まれていた始原人類が「万物の背後に精霊を見た」ことに端を発しています。これを可能にしたものとして「充足イメージ=統合イメージ措定説」や「手順律の逆転説」等が提示されています。

それに対して、私は主として超越統合は自然に対する共認=期待・応望がもたらした物では無かったかと考えています。この点は24352の吉国氏と同じです。少し違うかと思われるのが、その根拠及び使われた脳回路のあり様です。理由は以下です。

まず原始人類達は圧倒的な自然の力(=対象)の背後に、目に見えない力(の塊)を感じた、それが精霊なのではないか、と私は思います。
この背後に目に見えない力を感じたものはおそらく「気配」を察する、感じるという共認回路ではないかと思います。だからこそ精霊は一つ一つの対象の背後、つまり万物に存在しえたのでしょう。それらは極めて具象的です。だからその場合、もし充足=統合イメージまずありきということであれば、必ずしも具象的なそれに行き着かず、もっと一般的なイメージになったのではないかと思われます。

さらに、始原人類は徹底した対象直視です。既に共認機能を獲得した人類は本能回路では突破可能性の見つからない自然対象に対して、仲間に取ったのと同じく、とことん「対象の語るところに耳を傾け」、対象の「潜在思念」を読みとろうとする思考ベクトルを取ったのではないか?と類推します。
つまり自らの持つ探索回路=可能性を探る回路を、適応欠乏に基づきフル作動させた結果、先端機能である共認機能に収束したであろうことは想像に難くありません。

しかし仲間と違って自然は必ずしも応えてくれるわけではありません。ここではだから突破不可能な不全に対して、充足可能性だけを探索すると言う充足状態を求める適応欠乏に導かれたベクトルも同時に働くと考えられます。これは現代人に見られる答え=突破口がないので充足収束するという適応欠乏の習性の現れと同様です。つまり共認機能と、不全感からの脱出方法=突破口がないので充足可能性に収束する充足収束の回路が、共認回路と相乗収束した物、これが超越統合の原点ではないかと思われます。

なおここでは充足収束する上で同一のリズムの繰り返し=おどりも大きく寄与していると思われます。
対象に対して意識を凝集させる事でトランス回路が作動します。少し変な事例ですが、F1レーサーである”セナ”は猛スピードでコースを疾走している時に「コースの果てに神を見た」ことが度々あったそうです。これは極度の緊張と対象に対する集中と同一のリズム(風景の繰り返し)が起すトランスハイ現象と思われます。おそらく脳回路的にはこれに近い状態が想定されると思います。

いずれにせよ適応欠乏と共認機能をフル稼働させ充足可能性(だけ)を辛うじて発掘する事が出来た。それが(あまりにも半端ですが)観念機能の端緒と言う事なのでしょう。
しかし重要な事は現象の背後に精霊を見る事によって、それまで主として不全の対象でしかなかった自然の現象を、可能性探索の対象として捉えなおす事が出来たという点にあるのではないかと思います。
 
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