否定脳(旧観念)からの脱却
25564 自然法、基本的人権とは何か−3
 
岩井裕介 ( 29 山口 再開発プランナー ) 02/03/04 AM01 【印刷用へ
前述のホッブズは、「人権」という概念を思想的に提示した最初の人物といわれていますが、ただ、その概念は、アメリカ独立宣言やフランス人権宣言、また現在の日本国憲法に謳われている基本的人権の概念とは、実は、異なるものであったことは注目されます。

前者は「自然権」=「人権」を放棄すべきものと見なしているのに対し、後者においては、それは絶対的によいもの、至上のもの、ただそのままに主張すべきものとされ、その基本的人権を保持するのが政府の役目であるというふうに転倒されています。

人権が何によって保証されるか、という根拠は一切問われることなしに、「近代的個人」なるフィクション(神にも習俗にも縛られず、自分の意志を至上のものとし、自己の要求を「権利」としてふりかざす人間のあり方)とともに、「基本的人権」なるものが、絶対的な位置に祭り上げられたわけです。自らの首筋をつかんで、自らを宙に持ち上げるとしか形容のしようのないアクロバット的転回ともいえます。

こうしたインチキとしかいいようがない「人権」概念が受け入れられ、拡大した背景には、搾取によって台頭してきた中産階級が商品市場のさらなる拡大を求めていたという事情があり、さらにその背後には、自由な性市場への欲求があったことは実現論に書かれているとおりであると思います。


※参考文献:「民主主義とは何なのか」長谷川三千子

 
List
  この記事は 25563 への返信です。
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_25564
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
179450 法は本来、自然の摂理に基づく規範群=自然法であった。(→私権圧力に転換し、架空観念化→共認圧力に転換すれば、事実認識へ再統合) 福田尚正 08/06/19 PM02
126195 人権を振りかざせばなんでも許されるわけではない。 ゆずの素 06/07/18 PM05
126150 私権社会の中で必然的に生まれた「人権思想」もこれからの共認社会では捨て去るべきもの。 ブリジストン 06/07/18 AM00
126097 権利の要求が膨らんできている。何で? 尾曲圭介 06/07/17 PM04
人権って何? 「なんで屋@奈良」 05/12/12 PM09

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
前夜の意識状況1 答えがないので、課題捨象
前夜の意識状況2 課題を捨象して充足収束=充足基調
前夜の意識状況3 無用となった感応観念(価値観念や規範観念)
観念捨象の実践模索では足りない=観念を必要とする地平
構造認識の現況1 否定意識や自我観念から脱却できない近代人=現代人
構造認識の現況2 特権知識階級の商売道具と化した「構造認識」
構造認識の現況3 既成観念の全的否定
思考次元1 潜在思念の実践思考
思考次元2 否定意識の倒錯思考
思考次元3 本能⇒共認⇒観念の超越思考(構造認識)
全てのネックは「答えを出せない」という一点にある
現代意識潮流と戦略ターゲット
必要意識⇒課題意識には、不全発と可能性発の二通りある!
不全発の『変革の必要』から、実現発の『認識の必要』への大転換
観念パラダイムの逆転1 現実捨象の倒錯観念から、観念捨象の現実直視へ
観念パラダイムの逆転2 現実否定の倒錯思考
観念パラダイムの逆転3 現実とは、人々の意識である
観念パラダイムの逆転5 現実、その下部意識と上部意識
観念パラダイムの逆転6 残る観念は、頭で塗り替えたら終い
観念パラダイムの逆転7 新しい認識だけが、現実を変えてゆく
新パラダイムの点検1 現実の壁を対象化できるか?
新パラダイムの効用1 現実否定の鎖を断ち切って、プラス活力の上昇へ
新パラダイムの点検2 可能性と不全(肯定か否定か)
新パラダイムの点検3 可能性or不全の源を対象化し続ける源泉
社会収束1 評価共認が生み出す同類圧力
社会収束2 私権圧力を超えた外向収束の潮流
新しい潮流8 現実を対象化するための概念装置
『必要か、必要でないか』という真っ当な判断の土俵が出来てゆく
必要か否かの『判断の土俵』が、国家と市場を呑み込み、解体し、再統合してゆく
新しい可能性が顕在化するとは、どういうことか?
新しい『場』は、古い評価指標の洗礼を受けて、はじめて顕在化する
実現の論理
実現論は、易しいけど難しい
行動方針4 まず身近な職場を改革してから、社会をどうするかを提示せよ
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく
大衆には、運動を立ち上げる余力が無い→余力を与えられた悪徳エリートが支配する社会
金貸し勢力の弱点と自滅の構造
金貸しと悪徳エリートに止めを刺すのは?

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp