人工物質の脅威:大気・水・食品
250725 『内部被曝の脅威』(肥田 舜太郎、鎌仲ひとみ著)より〜乳がん死亡増加の原因の隠蔽〜の紹介
 
宮本昇 ( 不惑 奈良 建築 ) 11/05/02 PM04 【印刷用へ
つい先日、女優の田中好子さんが乳がんでなくなったことが話題になりましたが、身近なところでも昔に比べ「乳がん」が増えたとの実感がありました、そのことを裏付ける情報を紹介します。

書籍の内容を紹介するブログリンクより引用します。

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乳がん死亡増加の原因の隠蔽

1950~89年の40年間にアメリカの婦人(白人)の乳癌死亡者が2倍になったことが公表された。その原因の究明を世論から要請された政府は、膨大な統計資料を駆使した調査報告書を作成し、乳癌の増加は「戦後の石油産業、化学産業などの発展による大気と水の汚染など、文明の進展に伴うやむを得ない現象」と説明した。統計学者のJ.M.グールドは報告に使われた統計に不審を抱き、全米3053郡(州の下の行政組織で日本の郡に同じ)が保有する40年間の乳癌死者数を全てコンピューターに入力し、増加した郡と横ばい並びに減少した郡を調査した。その結果、1319の郡が増加し、1734の郡が横ばい、または減少しており、乳癌死者数には明らかに地域差のあることが判明した。

グールドはコンピューターを駆使して、増加している1319郡に共通する増加要因を探求し、それが郡の所在地と原子炉の距離に相関していることを発見した。即ち、原子炉から100マイル以内にある郡では乳癌死者数が明らかに増加し、以遠にある郡では横ばい、または減少していたのである。乳癌死者数の地域差を左右していたのは、軍用、民間用を問わず、全米に散在する多数の各種原子炉から排出される低線量放射線だったのである。

1996年にグールドはこの調査結果をニューヨークの「四つの壁と八つの窓(Four Walls Eight Windows)」という小さな出版社から『内部の敵』という書名で出版した。書名は、人間を体内からゆっくり破壊する低線量放射線という敵と、データを改ざんしてまでそれを隠蔽し続ける国内の敵を意味している。

2002年に私はグールドに倣い、日本に52基ある原子力発電所ではどのようなことになっているのか、調べてみた。ところが日本全土が原発を中心にして100マイルの円を描くとすっぽり入ってしまい、原発のある県とない県を比較することができなかった。同時に、戦後50年間(1950~2000年)の日本女性の全国及び各県別の乳癌死亡数をグラフ化し、次の事実が明らかになった。(死者数は10万対)
 
 1)全国死者数は1950年の1.7人から2000年の7.3人まで一定の勾配で右
   上がりに上昇し、4.3倍になっている。(図6、省略)
 
 2)1997~1999年の3年間は、青森県15人、岩手県13人、秋田県13人、山
    形県13人、茨城県14人、新潟県12人と、六県の乳癌死者数が12~15
    人と突出して増加している(図7、省略)
 
 3)次に気象庁の放射性降下物定点観測所(全国12ヶ所)におけるセ
   シウム137の降下線量(1960~1998年)を調べた。降下量が増加して
    いるのはつぎの通りである(図8、省略)

a 第1期(1961~1963年)米ソ英仏が頻回に大気圏核実験を行った時期。

b 第2期(1964~1981年)1963年に大気圏核実験禁止条約発効で実験が中
 止,代わって中国が1964から核実験開始。セシウム137はわずかに増加

c 第3期(1968~1986年[チェルノブイリ事故の年])秋田観測所でのセシウ
 ム137が単年度に極端に増加した。

 4)秋田観測所でセシウム137の降下量が著明に増加しているのは1986
   年だけである。原子力発電所運転管理年報によれば、この年には国
   内の原発にはどこも大きな事故の報告はなく、県別乳癌死者数分布
   図(図9、略)から推定して、1986年のチェルノブイリ原発事故か
   ら放出された放射性物質が死の灰の雲となって日本の東北部に濃
   厚に降下したものと考えられる。
 
 5)2の東北四県と茨城、新潟両県の乳癌死亡の異様な増加は3-cの
   1986年、秋田観測所が観測したセシウム137の異常増加のちょうど
   10~12年後に起こっている。これは1996年~1998年にセシウム137を
   ふくむ空気、飲料水を摂取した上記六県の女性が、乳癌を発病して
   死亡するまでの平均時間に一致している。当該県民の医療知識水準
   と医療機関の状況からみて、乳癌死亡の高騰とセシウム137の大量
   降下の間にきわめて高い相関があるものと推定される。

 6)もちろん、これだけのデータだけで上記六県の乳癌死亡増加の原因
   がチェルノブイリ原発からの放射線であると断定することはでき
   ないが、しかし、かなり広範な地域に大量の死者を出す原因は、地理
   的な関係から大気汚染以外に考えられず、欧州各国の大量の乳児に
   甲状腺癌を発生させたチェルノブイリの死の灰の存在を有力な犯
   人と推定せざるを得ない。
 
くり返すが、これだけのデータでは「上記の県の乳癌死亡の原因がチェルノブイリ原発からの放射線である」と断定はできないが、低線量内部被曝の危険性を知るうえで、の一つの参考資料とはなり得ると考える。つまり、当時は言及されることのなかった、微量な放射性物質の内部被曝が10~12年かかって現れたといえるからだ。

一方、世界的に乳癌は急激に増えている。日本では25人から30人に一人という発症率で毎年3万5000人の女性がこの癌にかかるといわれている。30歳以上の女性の死因の一位となり、年間に9600人が亡くなる。40年前の6倍になっている。欧米では8人に一人の女性が乳癌となり、年間37万人が亡くなる。つまり、90秒に一人亡くなる計算だ。この乳癌増加の影に世界規模の内部被曝が影響を与えているのではないだろうか。
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引用以上
ほぼ事実と見て間違いないようにおもいます。福島から毎日出ている放射線のことを考えると、特に女性の方は細心の注意を払うべきですね。
 
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