実現論を塗り重ねてゆく
248482 日本人の源流とアイヌ 【その1】
 
火中の栗 ( 40代♂ ) 11/04/02 AM01 【印刷用へ
>さらに支配の手が及ばなかった北海道のアイヌ語が日本語と語彙は同じで文法が異なるという点からも文法が後天的に日本語に作用している事が伺える。言語学という学問がどちらを基層にしているかまでは調べていないが、私は語彙が基層で文法は塗り重ねだと思う。242652

語彙を同じくする、アイヌ民族の歴史と日本人の源流はどう関係しているのだろうか?

実際の文化圏、言語圏はハッキリと線引きされ、同一視はできないようだ。


■以下引用リンク_________________________

雑記帳 崎谷満『DNAでたどる日本人10万年の旅』第2刷(1)

             《前略》

アイヌ民族と北海道の歴史

 北海道の考古学的時代区分は、20000〜13000年前までの後期旧石器時代・13000〜2300年前までの新石器時代・2300年前〜紀元後7世紀までの続新石器時代・7〜13世紀までのオホーツク文化擦文文化並立時代・13世紀以降のアイヌ文化時代に分けられます。紀元後5〜10世紀にかけて道北およびオホーツク海岸に展開したオホーツク文化は、民族的にも文化的にもアイヌとは異なる北方系の文化です。

 アイヌ民族の母胎は、後期旧石器時代にサハリン経由で北海道へ流入した細石刃文化系C3系統集団であり、アイヌ語の提示部表示言語や包合語という北方的性格からすると、この細石刃文化系に由来する言語がアイヌ語である可能性が推定されます。その後、新石器時代になって日本列島中間部を経て北上してきた縄文文化とその担い手D2系統集団と出会うことで、シベリア系北方文化と縄文系日本系文化というアイヌ文化の二つの要素が備わることになりました。

 その後、北海道へは北からの文化が数次にわたって流入してきて、地域ごとに異なった文化圏が並存することになりますが、続新石器時代の道央を基礎とする江別文化が原アイヌ文化とも言える存在で、江別文化の南方(東北北部)と北方(サハリン南部・クリル諸島南部)への拡大とが、アイヌ語地名拡大の理由と推定されます。その後、江別文化の衰退、本州北部を通しての日本文化の影響の強い擦文文化への変化、オホーツク文化の影響を直接受けることによる北方的要素の増強を経て、13世紀頃から再度北方シベリア系の要素が強いアイヌ文化の成立を見ることになったと思われます。

 こうしてみると、アイヌ文化を縄文文化と同一視することはできません。DNA多型でも文化でも、アイヌ民族・文化はシベリア系北方文化の要素を強く保持し、日本列島中間部に固有の要素が加味されたものだと想定されます。言語については、アイヌ語の南限が東北北部であること、縄文系言語(日本語)とアイヌ語が系統的にまったく異なることなどから、アイヌ語はシベリア系の古い言語を保持している可能性が高いと思われます。新石器時代人の言語(縄文語)は一つではなかった可能性もありますが、アイヌ語は少なくとも、日本列島中間部の縄文語を形成したとは考えにくく、アイヌ語の故地は北海道であり、その使用域は北海道とその周辺に限定されていたと考えるのが妥当なようです。


              《続く》
 
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