東日本大震災からの復興は、日本人全体に課せられた大きな課題である。その上、原子力発電所の事故という本能を直撃する危機に覆われている。
自然の猛威にズタズタに破壊された街では、もはや私権観念に基づいた法律や制度は通用しない。また、現在の技術で解決できそうにない未明課題を克服するのは、科学の力でも、リーダー(政治)の力でもない。
未曾有の大災害にあって秩序を失わないでいる日本人の姿は、まさに共認原理で生きてきた民族であることを感じさせる。
人と人がわかりあい、互いに期待し、課題に立ち向かっていく共認の力こそが、危機を乗り越え、社会を再生するのだと思う。
今回の災害は、今までの価値観念が崩れ去った現実を前にして、私権原理、市場原理の枠組みを共認原理に組み替える機会となるかもしれない。 |
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