思考革命:問題意識発から可能性発へ
209372 「個々の積み上げが何かを実現する」というロジックは正しいのか?
 
谷光美紀 ( 30代 愛媛 経理 ) 09/06/23 AM09 【印刷用へ
「できることからコツコツと」
環境運動等でよく耳にする、どこか否定しきれないこのロジック。
本当に正しいのだろうか?

私は経理の仕事で、各経費科目ごとに予測数値を積み上げていくことを毎月するのだが、どんなに精密に科目毎の数値を予測しても(いやむしろ精密さにこだわればこだわるほど)、最終的に全体の確定値(現実の値)とのズレが大きいことが良くある。

かなり正確に予測したつもりなのに、である。
なんでだろう?
多少の読み違いはあれ、正確に予測した各経費科目の積み上げ値が総数に一番近づけるはずではないか。

実は、この意識が落とし穴。
その思考方法自体がおかしいのだ。

実際は、全体から見ていく予測の方が、確定値に近く精度が高い。
なぜならそれは、全体値の過去年からの推移、今年に特有の条件などを加味して、今年はこのような数値を予測しましたと、誰に対しても説明でき、誰もがその過程を共有できる方法だから。
一方個々の積み上げ方法は、最初の段階が個人の中で完結しているので、その根拠を共有しずらい。キツク言えば、「とにかく私の各経費科目への予測を信じてください!」と無理強いしているようなものなのだ。だから、もしそこで判断軸がズレていたとしたら、その全体への影響は甚大となるのである。

このような現実での経験上、「個々の積み上げが、何かを実現する!」というロジックには、胡散臭さを感じてしまうのだ。(それが成功するのは、実現すべき課題(超えるべき問題点)が明確で、そのための行動方針も鮮明な場合のみだろう)

何かを実現する(成果をあげる)為には、必要なもの、やるべきこと、そしてそれらの優先順位が必要だ。ところが、「個々の積み上げ」となってしまった途端、その判断は個々(環境運動の場合だと個々人)に委ねられてしまう。これこそが、旧思想に導かれたパラダイム! ズレたままどんなに個々を積み上げても、何も実現しないのは当たり前なのだ。
 
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